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SFファンタジー『イムリ』に見る心の行方

『イムリ』という漫画をご存知でしょうか。

2006年から始まり、2009年に文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞を受賞。今なお続いている大作です。

小学生のときハリーポッターに出会って以来、初めてほぼ徹夜するくらいのめり込んで読んでしまった漫画でもあります。

ちなみに、Amazonの紹介文を読んでも、全く理解できません
が、ぜひ我慢して読み始めると、鬱蒼としたジャングルを抜けたような爽快感と壮大な展開が広がっています笑

惑星マージの支配種族「カーマ」は、精神を操作する「侵犯術」を操る呪師を頂点に、奴隷種族「イコル」を最下層とする階層社会を形成している。カーマは長い氷期から脱した隣星ルーンへの再入植を始める。カーマの呪師候補生デュルクは政争に巻き込まれ、反逆者として原住民族「イムリ」の間に逃れる。古代戦争の秘密を知ったデュルクはイムリのカーマに対する抵抗運動に巻き込まれていく。

著者 三宅乱丈さんの経歴

デザイン会社に勤めた後、ギャグ漫画を書きはじめ、そこから『イムリ』に行き着いたそう。『イムリ』はお笑いのシーンがゼロなので、以前ギャグ漫画を書かれていたとは到底信じられない。。

『ペット』『イムリ』に垣間見える心のテーマ

『イムリ』の前に『ペット』という、映画『インセプション』のような、人の記憶に入りこみ、記憶をすり替えていくことを生業とする主人公の作品を描かれていました。

『イムリ』も催眠をかけて人を操るシーンが多く出てくるので、SFファンタジーに止まらず、人の心に焦点を当てていることが垣間見えます。

『イムリ』の行方

現在24巻まで出ており、間も無く終焉を迎えようとしています。
(通常の漫画より発売までが長いため、まだ少し時間はかかりそうですが)

人が人を操れたら、皆が互いを操ろうとしてしまう。誰にも知られず、ひっそりと受け継がれていた人の操り方が、多くの人物に知られてしまい、凄惨な未来が見え隠れします。

その未来に抵抗し、戦争を回避するだけでなく、心を失わない道を模索し続ける主人公。

『星を継ぐもの』のような、壮大なSFファンタジーの中に、現代にも置き換えられるような人の心の行方を模索するストーリー。

ぜひ漫画好きな方はお読みくださいー。


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