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よちよち短歌5

いつかほら、ふたりで手なんか繋いでさ
夢の話だ 忘れておくれ

「レジ袋要りません」って言えなくて
地球滅亡 ちりになっても

アスファルト 頬をつけたら
僕たちの ゆき場を失くした声がしたのさ

無人駅 君と噂を立てられた
あの冬の日が少しずつかすむ

幸せの形はこれかと
眼前のきれいな箱を振ったとて分からぬ

ハローハロー、エマージェンシー
困らせたい 呆れた顔も焼きつけて死ぬ

もしもさあ、俺がビッグになったらさ
…四畳半だよ いい訳ないだろ、

閉めきった部屋で流れる音楽はひとり
ドアの向こうは遠い宇宙か

孤独たち 冷たい手足で寄り添って
朝はこないよ 暗いから眠ろう

あのひとの目を見たらきっと泣いてしまう
だから春まで会えないの、許して

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