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人生、負けることに慣れておいたほうがいい

とは、村上春樹先生の言葉です。

ちょっと背景を説明しますと、村上春樹先生は大の東京ヤクルトスワローズファンで、小説家になろうと思ったのも、神宮球場でスワローズ戦を見ていたときだそうです。

村上春樹先生はスワローズクルー(スワローズのファンクラブ)の名誉会員でもあります。

実は僕は神宮球場でお見かけしたことがあり、ボールにサインもいただきました。

そんな村上春樹先生が読者からなぜスワローズを応援するのか、という質問を受けて答えたのが、タイトルの「人生、負けることに慣れておいたほうがいい」という言葉です。

スワローズは基本的に弱いチームです。たまに強いですけど。強さをキープできないのは確かです。優勝しても次の年、下位にしずむことがよくあります。

なので応援しても負けることが多いです。実際に僕は110試合ほど神宮球場で観戦してますが、50勝60敗くらいです。ホーム球場なのに。

で、村上先生のこの言葉を最初に見たとき(多分、10年くらい前?)は、スワローズファンらしいな、とは思いつつ、ちょっと斜に構えた感じもするな、と感じました。ちょっと変わったこと言おうとしてるというか。

でも社会人生活が長くなってくると負けることが増えてきました。

仕事でうまくいかない、出世が遅い、いい夫や父親になれている気がしない(少なくとも理想とはギャップを感じる)、白髪が増えた、腹が出てきた、若さに勝てない、学生時代の同級生で社会的に成功した人が出てくるとか。

そうすると負けるたびにちょっとずつダメージを食らうというか、自信を無くす感覚を覚えます。

そうしてから「人生、負けることに慣れておいたほうがいい」という言葉を改めて考えると、確かにそうだな、と思うようになりました。

勝ちっ放しの人生は無いわけで、どこかで負ける。

っていうか、現に毎日いっぱい負けてます。

でも負けたときにどうするか、ということが大事で、まだやれるぜって感じでまた挑むのもいいでしょうけど、負けたことを気にしない、負けたことを忘れてしまうのでもいいと思います。別のところで勝てばいいじゃん、ってな具合に土俵を変えるのでもいいですし。

大切なのは、凹みっぱなしにしないことかな、と思います。その場で立ち尽くさないというか。

それにはある程度、負けることが必要なのかな、と思います。

負けても死なないし、ついでに誰も気にしてないし。
それを実感することが大事なのかなと思います。だから負けには慣れておいたほうがいい。

いやぁ、村上先生、深いよ。

今日はスワローズ負けるかなぁ。。。


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