ハワイのホールフーズにて。ジェンダーをあっさり超える、フラットさに胸が震えた日。

今日は、取材でホールフーズに行った。オアフ島で一番新しくて大きい、カカアコにあるホールフーズクイーン店。

取材内容は、2020年に発売された新デザインのトートバッグとか、クイーン店のオリジナルアイテムを取材させてくださーい!という、わりとよくある感じ。

トートバッグの取材がだいたい終わって、わたしとスタッフのYちゃんは今後の取材用に、ということで店内を歩き回った。

ホールフーズは、amazonの傘下になってから、以前よりもとっつきやすくなり、例えばamazonで購入したけど返品したい商品をカスタマーサービスのカウンターで受け付けてくれたりするようになった。

価格帯も、以前よりもこなれたものが増えたりして、”昔のなんもかんも高い”から、”高いものもあるけど探せば結構お手頃なものもある”感じにシフトしてて、逆になんだか気が抜けない感じに進化中なのだ。

それにしたって、いつ来ても楽しい。こんなお店やっぱりほかにないよねーとYちゃんと編集センサーを発動させながらうろうろする。

コスメやボディケアの売り場で、あれこれ物色していたら、若くてハンサムな売り場スタッフのお兄さんが、大丈夫?なにか探してる?と声をかけてくれた。

ソフトで優しい話し方をする彼の社員証のストラップはレインボーカラー。この売り場のことならなんでも聞いて!という情熱を感じる。

私たちが取材中のローカルメディアのスタッフだということを話して、新しく出たアイテムや、日本人に人気のアイテム、ハワイの限定アイテムなんかをたずねたら、いろいろ教えてくれる。

でも、出てくるブランドが、ドクターブロナーズとかバーツビーズとか、日本でもおなじみのブランドばかりだったので、「なにかこれから来そうもの、ないかな?」といったら、その25歳くらいのハンサムガイが、「ある!見せる!こっちに来て!」という。

なになに?とついていったら「これ!」と言って、メンストラルカップを見せてくれた。

ご存じだろうか?メンストラルカップ。

女性が生理中に、シリコン製の柔らかいカップを体内に装着して、経血をカップに受け止めて溜まったら捨てる、何度でも洗って使えるという商品で、旧来の使い捨ての生理用品の代替用品なのだ。知ってはいたけど、わたしもまだトライしたことはない。

そのメンストラルカップは、コスメやフレグランスのようなおしゃれなパッケージに入っていて、それを見せてながら説明してくれる。

「すごくいい商品だと思う。女性が今まで生理用品を使うたびに、体内や肌からケミカルなものに触れたり吸収させたりしているのはよくないことだし、それにたくさんのプラスチックも使うからね。ぼくの友達で使ってる子たちは褒めてたね、ゴミを出してる罪悪感がなくなるって。でもこういうのが抵抗あるっていう人もいると思うから、だったらこっちのオーガニックコットンのタンポンとかナプキンは、プラスチックフィルムとかケミカルを使ってないオーガニック認定されてる商品で、これもいいと思う。日本人のお客さんもよくまとめて買っていくよ。ぼくはどっちにしても使わないんだけど!(笑)」

うれしい衝撃だった。これが2020年か!って感じで胸が震えた。

だって、20代のゲイのお兄さんに、メンストラルカップをすすめられる!!
環境にもいいし、あなたの身体にも優しいし、女友達もほめてたし、だからおすすめするよ、なにか変かな? という感じ。

男だから生理の話するのは恥ずかしいとか、ゲイだから女性用品に詳しいとなにか思われるかもとか、年上の女性にこんなことをいうのはとか、日本人に分かるだろうかとか、ぎょっとされたらどうしようとか、そういう持って回った考えも、けれんみも、照れ隠しもなにもなかった。これが彼の普通。それが素晴らしい!!と思ったのだ。

そんなのアメリカだから、ゲイだからできるんだろ!と言われたら、それまでだけど、そんなことはさらりと超えている彼は断然かっこいい。

セクシズムも、エイジズムも、レイシズムもなにもない。
こうやって、上の世代よりもよほど自由で本質を突ける若者たちが、上の世代に教えてくれることに感動しながら、自分や自分の世代も変わっていきたいと強く思った、そんなホールフーズの朝だった。

メンストラルカップも使ってみます!











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