たまに書いたとおもったら、またしょうもない話なんやけど。ごめんけど聞いてくれる？

うちのアメリカ人のオットは、食事に関しては何かとストイック。朝はヨーグルト、ブルーベリー、プロテインドリンク。昼ごはんはわたしが作るタンパク質、炭水化物、野菜の地味弁当。平日の夜は、ビールと日本酒のんで、夕飯はほとんど食べない。たまーにたべてもチーズやクラッカー、ちょっとチップスくらい。

週末のディナー時間は四時とか五時。刺身と寿司率高い、その話はこちら。

オットは「夕方6時過ぎに何かを食べるのは、悪」という強力な信念があるらしくて、たとえば、なんらかの事情でランチを食べ損なって、おなかぺこぺこで帰ってきても、6時過ぎだと、とにかく食べない。

えっ？１日はらたいて、朝ごはんの後になんも食べてなくても夕飯ぬくの！？空きっ腹に酒、そっちのほうがむしろ身体に悪いでしょ！？と思うんだけど、おじさんなのでガンコ。いうこと聞かない。

オットは看護師で、「オレの体のことはオレが一番分かってる」のテイなので、わたしもああそうですか、とスルーして一人で自分用に好きなもんを作って食べる。（わたしは「楽をしている主婦ランキング」ではそうとう上位に食い込む自信あり）

6時過ぎたらどういうケースでも食べない、というそのこともかなり信じられないけども、わたしにはそれよりも信じられないことがある。

それは、オットの「人の食べてるものの匂いに釣られないリョク」。わたしが唐揚げを食べてようと、ガーリックのきいたステーキを食べてようと、カレーライスを食べてようと、鍋焼きうどんを食べてようと、どんなに、どんなに！いい匂いをさせててもオットは「一口ちょうだい」と言わないのである。

信じられますか？一緒に住んでる人が！目の前で、餃子をジュウジュウ言わせて焼いて、目の前でハッフハフ言いながらバクバク食べてるのをみて、一個ちょうだい、と言わないでいられる精神力、とは！？

わたし、いつも聞くんですよ？いちおう。礼儀でね。
「ちょっと食べる？」と。

オットは必ず「要らない」という。

結婚して5年たって、このやり取りを数百回繰り返してるけど毎回思う、
「マジか！！！」と。

みなさん、一口ちょうだい派ですかね？？それとも、そうじゃない派ですかね？？

わたしは、徹底的に、一口ちょうだい派。お腹いっぱいだろうとなんだろうと、なんでもちょっとでいいから、それがどんな味か、味見してみたい。

間違いなく美味しいとわかってるご飯を一人でまるまる食べるより、美味しかったり微妙だったり未知だったり見るからにパッとしなかったりしても、とりあえずちょっと食べてみたい。

この辺はかなり人によって分かれるところ。しないひとはしないし、する人はめっちゃする。　

そして、一口ちょうだい派が中高年になるころには、一口ちょうだい派同士で、さらに皿数の多い店を選んでご飯を食べにいくことになるので、一口が100口、10000口と倍々ゲームになり、この派閥の溝は深まる一方。

オットの話に戻ります。

本日、なんとオットが、まさかの「一口ちょうだい」を発令した！！

オットが！ついに！自発的に！

その料理とは、私が仕事終わりに、今日は疲れた〜そんな時は～ジャンク味、パンチの効いたこれだろう！と作った、「チャパグリ」。あの、パラサイトで一躍有名になったアレ。

ご存知ない方のためにチョロっと説明すると、これは「ノグリ」と「チャパゲティ」という二種類の韓国系インスタント麺を一緒に茹でてしまって、全部の調味料をぶっこんでぐるぐるするという、めっぽううまいが、極めてジャンクな食べ物である。必然的に作るときは二食分がデフォルトとなるため、うっかり食べすぎ注意報なアレである。

私が山盛り二人分のチャパグリの麺を半分残すのを見て、オットが、突然

「gimme a bite」（一口ちょうだい）と言った！！！

えっ！！まじで！びっくりしたー！
食べたいの！？もう7時前だけど！？
そーかそーかやっぱりアンタでも抗えなかったか、このチャパグリの匂いには！！

わたしは「おおお、食べなよ、食べなよ、これは元々かくかくしかじかで二人分できちゃうんだよ、一口じゃなくて、全部食べていいよ、ほらあの一緒に見に行ったコリアンムービーに出てきたでしょ！」といって皿ごと渡したら、

オットが全部食べた！！！！　

すっごい、達成感。