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私の好きな本~山内マリコ氏『ここは退屈迎えに来て』

地方都市で生きていく女性達の、オムニバス形式の小説。

はっきり書いていないけど、物語の舞台は富山市とその周辺。氏のそして私の、出身地であります。

※出身高校の周囲は、こんな感じ(当時)

地方都市に不満を持ちながら、流されるように生きて、そして何かが起きないかと期待している女性達。
だからタイトルは「迎えに来て」なんです。

私は、地元に住み続けるのが嫌でした。大人になったら必ず出ていく。そして、二度と戻らない。折に触れて思いました。そうするには、大学進学で離れるしかないので、必死に勉強しました(優等生じゃないけど)。

親の理解と援助があってできたことだけど、受け身にならなかったことが、小説の女性達と違う点。私には「ここは退屈出て行ってやる」なんです。

読んでいる間中、地方都市の閉塞感が、チクチクと刺さりました。富山市から京都市そして東京都と、転居して満足しているのに、私には田舎者コンプレックスがあることを、つくづく感じました。

この気持ちは一生消えない。年齢重ねたところで、地元はいいよねーなんて、到底思えないし。受け入れつつ「ハングリー精神」として、前を向いて進んでいきたいです。

「地方に生まれたのは、罰ゲーム」とありますが、「それな!」です。私も「貧乏くじ引いた」とか「東京生まれは、ゴールデンチケット」と思っているから。
ただ、住んでみて、東京生まれもいろいろだなと思ってますけど。


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