見出し画像

仕事の前にシンナーを吸うな、

さて、少し日が経っちゃいましたが、7月14日、シティボーイズ・ライブ【仕事の前にシンナーを吸うな、】演出:三木聡、3日間の公演の最終日にいってきました。

私、最初は1部のチケットしか取れてなかったんですが、諦めきれずにチケットサイトにアクセスし続けて、キャンセル券で2部の千秋楽の公演も入ることができました。

こんな贅沢バチがあたって今後のチケット運がなくなったらどうしよう、とか思って、1部のチケットを誰かに譲ろうか、とも考えたんですが、(年齢が年齢だけに)何かアクシデントあってどっちかの公演が中止になったとき(縁起でもない発想)、お前はその譲ったチケットのことが諦められるのか?と自問した結果、「絶対無理。」という結論に達し、2公演入らせていただきました。ノイローゼとお笑いください…

日頃は一人が全ステとやるより沢山の人に見てもらう方がアーチストもいいと思ってるはず!と考えて、欲張らない方針にしてるのですが、シティボーイズは私の中学時代からのアイドルなので、どうか神さま勘弁して、と拝みながら大手町へ。

(なんせ公演の一週間前ぐらいから、うっかり死なないように気をつけよう、このチケット持ったまま公演見られずに死んじゃったら、私きっと成仏できなくて化けて出ちゃう、と思ってめちゃくちゃ体調とか自動車にも注意しながら過ごしてたぐらいなので、神さまも許してくれそうな気がする…)

構成は40分程度のコントが一本と、ゲストのライスによる10分ほどのコント、最後に10分ほどのトークという感じで一時間ちょっとのステージでした。

ほんとに久しぶりの三木聡演出ということで、新作だけど「らしさ」満載で、オールドファンとしては懐かしさを噛みしめつつ(瓶葢ジャムおじさんというネタも…)、でも新作でこんなに長いのやってくれただけで感無量でした(エンディングのトークで、監督に15分ぐらいのコント発注したら倍以上の長さのやつが出来上がってきた、って話してたー笑)。

正直、きたろうさんと斉木さんはともかく大竹さんの滑舌に不安を感じたのなんか始めてだし、一部と二部続けてみたので、あっ、ここ台詞飛んだ、とかわかっちゃう部分もあったし、やっぱり年取ったんだなぁとは思った。

それでも、やんちゃな爺さんたちが舞台を駆けずり回ってシュールなコントをやってる、そのシチュエーションからして相当シュールだし、(最近の小劇場ではもたもたと説明的でげんなりすることが多い)場面転換、シチュエーション転換のスピード感は、メンバーが歳を取っても変わらず。正直、思った以上に休憩のない出ずっぱりコントで驚いたぐらい。

初めてシティボーイズをみた若い世代の人たちにとってだって、おそらく新鮮でクールな舞台だったと思う。大人気なくオトナで、不謹慎で、絶妙なされおつ感。ふりしきるアレに山盛りムヒのアレを思い出したり、走馬灯のようにいろんなことが脳裏を駆け巡りました。最終回だけ客出しの音楽がコレだったりして、もうね。感無量。

グローブ座のファイナルの時はきたろうさんが酷く痩せていて、すごく心配したんだけど、お元気そうだったので安心しました。斉木さん大竹さんは相変わらず。エンディングのトークでは、みなさんガラケー持ちなことが判明。ガラケーすらも愛おしい…(もうお花畑とか呼んでもらっていいです…)

ステージ上で生ピアノを演奏していたのは大竹さんの息子さんで、大竹さんは共演照れ臭そうで、でも嬉しそうだった。息子さん、かつての三木聡演出のステージ(当時中学生だったそうです)のビデオは擦り切れるほど見ていて、今回舞台に参加できること決まった時は泣いちゃったそうです。わかるわー、その気持ち。

私も大昔に深夜番組録画した80年代のステージ中継は、どの劇団のもVHSヨレヨレで見られなくなるまで見たし、その人たちの再結成ステージに自分が関われることになったら泣くわ、間違いなく。

とにかく、昔からのファンも、三木聡監督のファンで伝説のコントライブの新作ステージを生でみてみたい!とやって来た感じの若いファンも、一緒に楽しめるライブでよかったです。言うなれば映画シン・ゴジラ。初めて見る人も、四半世紀も追ってきたようなヲタクの人も、一緒に笑って一緒に拍手できる。多幸感に満ちたステージでした。

ゲストのライスは(私テレビをあまり見ないので)初めて知りましたが、とても真面目そうな好青年たちで、実直なコントで好感持てました。欲を言えば、若いんだから3日間のステージ全部ネタ変えてくるぐらいのことやってもよかったんじゃないかなーと思う。

吟味したテッパンのネタを持ってきたのかも知れないけど、コントや落語みたいな舞台芸はとにかく場数を踏むことだと思うので、ネタをかけるチャンスがあるときはどんどん打って出たらいいと思うんだ。

スベったネタをどう立て直すかとかもライブの醍醐味だし、そういうのは毎回お利口にやってたんじゃ身につかないことだから。ライブ感って場数を踏んで、薄氷も踏み割って手に入れるアソビの部分にこそ生まれるものだし。

私の愛する悪ガキ爺さん三人組なんかは、全力の不謹慎を舞台で散々やってきてるからこそ沢山のアソビを持ってるし、その経験値でもって年取った今も舞台をまわせてるわけで。そこに至るには、もっともっと沢山のライブをやってやってやりまくって舞台でハダカになったらいいと思います。服脱ぐ意味じゃなく。

欲を言えば、公演のパンフ作って欲しかったけど、でもとっても満足です。何より、帰り道もずーっとツイッター上に同じ舞台を観てきた人たちのコメントが沢山流れてて、『シティボーイズ好きな人がこんなにいっぱいいるんだ!』ってことを実感できるのが、ほんと幸せだった。普段身近に話せる人いないんだよー。

二年前のファイナルが終わったときは、もう贅沢は言わないから、あとは三人がずっと元気で長生きしてくれて、仲良しでいてくれたらそれでいい、的なことを思ってたけど、こうやって久しぶりにライブのステージで大好きな三人に再会してしまうと、短くてもいいから、またライブやってくれるといいな、って期待してしまう。

体力的なこともあるだろうし、昔みたいな大きいステージでの長時間のライブは難しいとは思うけど、今回みたいに一時間ぐらいでも、なんなら過去作品のDVD製作時のボツ映像でも流して、あとは三人がコタツで鍋つつきながら延々グダグダ喋ってるとかでもいいから、またライブやって欲しいです。今度はせいこうちゃんあたりがゲスト出演してくれたらいいなー。

なお、最終日にはWOWOWのネームタグつけた撮影スタッフが入ってたので、きっとDVDになるか、テレビでの放送あると思います。行けなかった方はぜひぜひ!それまで私も旧作みまくって待ってます。

あと何度も言うけどラジカルガジベリビンバシステム、残ってる映像をDVDで出してくださいプリーズ。絶対私以外にも欲しい人いると思うんで…!

#舞台 #ステージ #シティボーイズ #コントライブ #ライス #201706 #よみうり大手町ホール #大竹まこと #斉木しげる #きたろう #ラジカルガジベリビンバシステム




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?