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再來!!好好台灣旅行 台中編

さて、今回の旅の目玉はなんと言っても台北だけでなく、台中や台南にまで足を伸ばす点にある。そして、そのためには台湾高速鉄道(日本でいう新幹線)に乗車する必要があるのだが、果たして無事に台北から台中に移動することはできるのか…。
期待感と不安とが渦巻く中、ホステルの洗濯機を回し終えた僕は台北駅へ行く。

見晴らしの良い台北駅付近の幹線道路
台湾の黄色タクシーが絵になる

まぁ、普通にツツがなく高鉄で台中へと移動できた。僕も23歳になるのだから海外の列車くらい乗れなくてどうする、と自分自身を鼓舞した結果だった。(あと道中の親切な人たちのおかげ)

台中駅を降りると、だだっ広い景色が広がっていた。何かの広大な建設現場が駅前に広がっているところや、建物の大きさ、砂埃の霞みにより遠くまでクリアに見渡せない様子が、大陸っぽさを感じさせた。別に僕は中国に行ったことはないというのに。台北の雰囲気と大きく異なっていたからだろうか。とにかく台北だけが台湾だけで無いことを肌で感じることができてよかった。

寂しさと広さは比例していって砂色がかる街に抱かれる

台中駅内の自動券売機
食堂

夢に散ったYouBike

台湾にはYouBikeというレンタル自転車サービスがある。
台中は交通の便が良く無いのでYouBikeを使うことにしたのだが、使用する前にアプリでクレカを登録することができなかった。海外でのキャッシングもできなければ、YouBikeアプリに登録もできない僕のクレカは一体どうなっているのだろうか。一抹の不安を抱え、近くのYouBikeの相談窓口へ行くことに。

YouBikeの店の前で寝ていた猫

相談窓口は6畳ほどのコンパクトな空間の路面店だった。僕の前に空気が漂っているが今回のミッションはかなり中国語力が求められる事案だ。僕が大量の汗をかきながら、緊張の面持ちで片言の中国語で説明をするものだから店内の空気が張り詰めるのがよくわかる。何とか事情を説明するも、スタッフの表情を見れば事態はそう簡単なことではないことが察せられる。本社に電話をかけ始めたりと、何やら大変は仕事をふっかけてしまったようだ。

アプリに表示されるエラーメッセージを撮影して本社に送ると言われたので、画面を差し出した瞬間、我がクレカの番号からセキュリティナンバーまでモロ見えであることに気づく。これでは僕のクレカでネットショッピングし放題ではないか。そんなヤバ写真を撮らせたにも拘らず、原因はカード側にあるとされ結局YouBikeを使う夢は砕かれた。虚しい。

何なんだもう…。と、思ったが目の前のスタッフに下手な真似はできない。なんせ彼女は僕のクレカ情報を握っているのだから。

汗も乾かぬまま、スタッフに愛想を振り撒きながら退店し、台中公園へと徒歩で向かうのであった。

もう二度と会わない人にもう二度と人に見せないものをむき出す


アイスクリームを凌駕する茶

台中はとにかく暑かった。台北も十分暑いのに、それ以上赤道に近い地域を歩き回って大丈夫なはずもなく、例のごとく常時大量の汗を流し続けていた。知り合いに遭遇する恐れのない街で本当に良かったと思う。

水分補給をしないと死に直結するため、ペットボトルが空になるたびにコンビニで水を買っていたのだが、ふと台湾でしか飲めないお茶を試したくなった。
そして買ったのが、原味本舗の「冬瓜茶」だ。

泣く子も黙る激甘冬瓜茶
興味のある方はぜひお試しあれ

冬瓜がどういったものかよくわからないが、どうだっていい。キンキンに冷えたペットボトルのキャップを外し、ゴクゴクと飲むその瞬間!口と胃袋にありえないレベルの甘さが襲いかかり吐き出しそうになった。激しくむせ返って苦しい。「い、息ができねえ…」

台湾のペットボトルのお茶は甘いという風説を今になって思い出す。しかし、ここまで甘いとは…。砂糖入りのお茶というより、お茶味のシロップとの表現が妥当ではなかろうか。

その後、宮原眼科(日本統治時代の眼科をリノベーションしたおしゃれスイーツスポット)に行き、仰々しい見た目のアイスを1人パクついた。周囲の観光客は皆複数人で騒がしくアイスに舌鼓を打つ中、黙々とアイスを口に運ぶ。

冬瓜茶の方が甘いと思った。

アイスよりお茶が甘くて邦人が台湾人より多くいた店

パッションフルーツと東方美人のジェラートは絶品💓
他にもクッキーやパイナップルケーキをトッピングし、非常に映える一枚に


突撃アンケートin台中

毎夜あちこちで開催される夜市は、僕が台湾に憧れる理由の一つだ。台中でも熱い夜を過ごすのを心底楽しみにしていた。

食べ物だけでなく、なんかイブニングドレスみたいなモノも売ってた
ホコ天のようで油断して歩いてたら乗用車や原付バイクがクラクションを轟かせながらやってくる
眠らない街台中はかくも賑やか

ホテルから徒歩20 分弱の夜市に行き、イカを丸ごと揚げたものやドラゴンフルーツ等をベンチに座って食べていると、どこからともなく現れた女性から声をかけられた。

中国語で何やらベラベラと話し、あれよあれよと紙とペンを渡そうとしてくるではないか。あいにく、イカのデカいところを咀嚼している最中だったので、しばらくの間彼女の話に無言で頷くことしかできなかった。向こうは僕のことを完全に現地の人だと認識している。

イカを飲み込み、「不好意思,我是日本人」(すみません、私は日本人です)と言うと、彼女は非常に驚きながらも「台中は初めて?」などと世間話をしてくれた。不意のピンチが心の交流へと昇華される瞬間である。

「台中は初めてだけど台湾人に間違われたのは2回目です」と、瞬発的に返せる語学力が欲しいと思った。

彼女は笑顔で、旅行を楽しんでね!的なことを言い残し、夜市の人ごみへ去って行った。果たしてあれは何のアンケートだったのだろう。

その場で台湾人のふりしてアンケートにしれっと答えられる語学力も欲しいと思った。

旅人に夜市を訊かれ here is one of them とキラキラ答える

繁体字の看板が台湾情緒を醸し出している




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