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人は感情で動いている

結局、人は感情の生き物である。

理性で感情を抑え込もうとしても、うまくいかなかった経験は誰しもあると思います。

論理的思考(ロジカルシンキング)などを学んで、感情をコントロールしようとしてもなかなか上手くいきません。

どれだけ正しさが理解していても、間違えた方向に進むことがあるのです。

たとえば

  • ダイエットしているから、目の前のお菓子は食べてはいけないとわかっているが、食べてしまった。

  • 怒りを出すと敵を作ることはわかっているが、つい怒ってしまう。

  • 二日酔いになることはわかっているが、お酒を飲み過ぎてしまう。

このように感情や衝動は、不利益があるとわかっていても止められないことがあります。

それは人は感情という化け物を、理解していないからかもしれません。

デモクラシー(民主主義)からエモクラシー(感情主義)の時代だと言われるのも、感情というものは、個人から集団まで影響するからです。

そもそもエモクラシーはdemocracy(民主主義)とemotion(感情)を掛け合わせた造語です。

アメリカでトランプ大統領が就任以来、トランプ氏のように過激で好きなように振る舞う姿勢が「正直な生き方」だと世界中に伝授しました。

感情のままに生きることが、正直で正しい生き方だと主張したのです。

確かに正直ではありますが、表現する感情が「怒り」なので、同じように感情のままに生きても暗く、後ろめたい気持ちになります。

逆にバイデン大統領は、国民の違う感情に訴えかけました。

攻撃し合うのではなく、仲間なのだから団結していこうというポジティブな感情に訴えたのです。

確かに人間は感情に振り回されます。

たった1人の大統領のスピーチに、国民が動かされるのは、感情を刺激されるからです。

もしスピーチで淡々と論理的な解決策を言われても、国民は一致団結しないでしょう。

それはただのニュースです。

人間を動かすのは「感情」なのです。

問題はその感情が、ネガティブなのか、ポジティブなのかが大事です。

職場でも怒りをあらわにして、人の失敗を指摘したり、思い通りにならないと不満を垂れ流したりする人がいます。

このような人がいると、職場の雰囲気はピリつき、失敗しないようにとメンバーが萎縮し、お互いの粗探しをするようになってしまいます。

こんな職場で良い仕事が提供できるでしょうか。

失敗や原因を探る行為は、ネガティブな感情になりやすくなり、その問題を大きく見積もってしまいます。

なので、解決策も大きく見積もってしまい、身動きがとれなくなります。

失敗や問題が発生した時は、原因を探るのではなく、例外な成功例を探してください。

「何が原因か」ではなく、「似たようなケースで成功した要因は何か」を探るのです。

そうすれば「このやり方を真似すればうまくいくかも」とポジティブな感情が生まれ、周りに伝染していくことができます。


僕自身、ネガティブな思考になりやすい人間なのですが、どうすればポジティブな感情を引き出せるのか工夫して試していこうと考えています。

問題は大きくても、解決策は意外に小さいものです。

お互いがポジティブな感情で刺激し合って、より良い環境を作れるように願っています。

敗戦後の日本が、大国といわれるまで成長できた要因を考えれば、少子高齢化、経済の衰退などの問題への対策が見えてくるのかもしれません。

原因(過去)ばかりみていては前に進めません。

解決策(未来)を探すことで、1mmでも進んで行けたら最善なのです。

前向きなその感情が、明日を良くしていくのです。

感情を抑え込むのではなく、より良い方向へ向けることができたら、「化け物」が「強力な味方」になってくれるかもしれませんね。

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