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依存とは脳のハイジャック

こんにちは、心理士のなべたです。

この記事では、僕が参加しているギャンブル依存プログラムのある日の内容をご紹介します。

今回のテーマは、「正当化(認知行動療法)」と「底つき(ミーティング)」です。

依存症を抱える人は自分の体験と照らし合わせてみてください。

そして、依存症と接点のない人は、依存症の世界を知る一つの読み物としてふれていただけたらと思います。


依存=脳がハイジャックされた状態

一度、依存してしまうと、自分の意志ではコントロールができなくなります。

それは脳が依存していたときの快楽を記憶しているからです。

依存を欲しがる脳はさまざまな言い訳を作り出しては、依存へとあなたをそそのかします。

このような誘惑を「正当化」といいます。

ギャンブル依存のグループでは、

「負けた金はギャンブルで取り返す」
「依存は治ったからもうできると思う」

といった正当化がみられました。

依存症とは脳がハイジャックされたようなものです。

ハイジャックされた飛行機をイメージしてみましょう。

あなたはパイロットで進む進路を決めることができます。

ハイジャック犯は依存している行動へ向かわせる脳です。

犯人はあなたを背後から脅し、依存へと進むよう強要します。

これが「正当化」の正体です。

もしハイジャック犯の要求に従ってしまうと、誤った方向へ進んでしまいます。

しかし、あなたはハイジャック犯の言うことを聞かないという選択肢もあります。

要求に従わなければもっとうるさく言ってくるでしょう。

しかし、それでもあなたは自分の進むべき方向へと進路を進めることができるのです。

「底つき」について語る

人生のどん底を経験したとき、僕たちは何を見出すことができるのか。

依存症の世界では、「底つき体験」と呼ばれるこの瞬間が、多くの人々にとって大きな意味を持ちます。

僕たちのグループでは、底つき体験として

「もう生きていけないと感じた」
「すべてが終わったと思った」
「家族も底をつかせてしまった」

といった体験が共有されました。

底つき体験は依存症からの抜け出すための大きなきっかけになると言われています。

底つきをすることで、自分がどれほど深刻な状況にあるか、また、その行動が周囲にどれほどの影響を与えているかを実感します。

そして、問題に立ち向かおうという強い決意が芽生えます。

さらに、底をつくと、これから先どんな困難があってもそれを乗り越えられるという希望を持つことができます。

ただし、「底つき」が必ずしも全ての人に必要なわけではありません。

自分自身を理解し、回復に向かって前進する勇気が新しい人生の鍵となるのです。

まとめ

今回は、「正当化(認知行動療法)」と「底つき(ミーティング)」をお送りしました。

やめたくてもやめられなとき、それは脳がハイジャックされているのかもしれません。

そして、幸せな人生を送るために、底つき体験から希望を見出してみましょう。


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