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ブッシュ・スタジアムの楽しみ方

今回紹介するのは、セントルイス・カージナルスの本拠地、ブッシュ・スタジアム。


ぼくがMLBを認識しだしたきっかけは、当時カージナルスとカブスのそれぞれの主砲であるマーク・マグワイアとサミー・ソーサの猛烈なHRチェイスである。

当時、年間最多HR数は1961年に記録したロジャー・マリスの61本。それが、37年後1998年に二人のスラッガーがお互い本数を競いながらあっさりとその記録は更新されて、結局マグワイヤが'70本、ソーサが66本。そして、HRのたびに満員のカージナルスの本拠地であるブッシュ・スタジアムでの興奮っぷり。この当時は日本でも連日報道されていて、子供ながら熱盛だったのを覚えている。


カージナルスに在籍していたソウ・タグチもセントルイスのファンは世界一ベースボールを愛していると言っていたし、長年セントルイスにはぜひ行ってみたかったのである。

ちなみに今のブッシュ・スタジアムは2006年開場。ホームランチェイスのあった1998年は前代のブッシュ・スタジアム。


さて、セントルイスはSt. Louisと記載の通り、キリスト教が根付いている地域のようで、日本ではなかなかお目にかかれないような派手な教会がある。

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セントルイス大聖堂。空港から球場のあるダウンタウンの途中の駅にある。

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中はこんなかんじ。話す声は自然と小さくなる。


それと、セントルイスといえばゲートウェイ・アーチである。

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向かって左から内側にあるエレベーターで上り、右側から下るスタイル。

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ゲートウェイ・アーチから見るセントルイス。球場が見える。アーチのトップにはかすかだが窓があるのである。

ちなみに帰りに警備員に止められて、カメラのメモリーを見せろと言われた。あのベースボールキャップをかぶってグローブを持っているジャパニーズが怪しいものを撮影している、とでも誰かがチクったのだろうか。

もちろん、SONY α7の中はメジャーリーガーと球場での純朴なスマイルマックスのぼくでいっぱいである。あっさりと開放。Thank you sir。


ゲートウェイ・アーチと球場の距離は電車ひと駅分。十分徒歩圏内。

試合日は球場の裏通りは完全に歩行者天国になっていて、スポーツバーを中心にカージナルスファンでかなり賑わっている。

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これは入場ゲート。歩行者天国はこの裏側ね。


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この柵の向こう側では小学生たちのチアリーディングコンテストが開催。99%ブロンド白人ガールである。ところどころアメリカの縮図を垣間見る。


カージナルスは1882年の創設以来セントルイス一筋の歴史ある球団。そのため、球場前の銅像の数も多いし、その選手もスケールがでかい。

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ボブ・ギブソン。

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ルー・ブロック。

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ジョージ・シスラー。

シスラー、セントルイスの選手だったのか。守備のシーンを銅像にチョイスするあたり、さすが世界一ベースボールを愛するセントルイスである。


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球場内部から、ライト後方にゲートウェイ・アーチも見える。

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ちなみに、トップデッキに上がるのは階段がおすすめ。

フロアを登るごとにカージナルスのチームロゴの遷移がわかって面白い。創設当初からあの鳥はいたのだけど、少しずつ変わっていっているのである。


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こちら、2019年のシーズン前にトレードで加入したゴールドシュミット。セントルイスのファーストベースマンはマグワイア、プホルスといったレジェンド。とてつもない期待をされていることだろう。


ここの球場でも観客席とフィールドの距離は近い。この日はデヨングからサインをゲット。

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ちなみに、この日の先発はマイコラス。

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このマイコラス、ストライク、ボール比率が3:1でかなりテンポがいい。ファストボールも92,3mphは出ていたし、ブレーキングボールでもストライクが取れる。さすが、ワンゲームプレイオフを任されるだけある。

ただ、のちにプレイオフで大活躍することになるケンドリックにバックスクリーンへ放り込まれるなどで負け投手に。

それと、この日はナショナルズ先発のコービンが良すぎた。スライダーを低めに集めて、左腕だけど右打者が全く打てず。


このブッシュスタジアム、外野席後方は開けて、ゲートウェイ・アーチなど町並みが見えるようになっていて街との一体感は抜群。球場の色合いも赤みを帯びたレンガ作りの外観に、シートもチームカラーの赤で包まれて、「セントルイスに来た」「カージナルスの野球を観に来た」と肌で感じられる。

カージナルス自体も定期的にプレイオフに進む常勝チームであり、セントルイスのベースボールカルチャーそのものを体現できる球場である。

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