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MLB現地観戦の楽しみ方

2020年のメジャーリーグがようやく開幕したと思いきやもう折り返し地点。

今年はタイトル争い、優勝争いもまだ白熱せず、トレードデッドラインでも例年のような盛り上がりはないまま9月を迎えそう。

そして、無観客。

もう無観客の試合観戦には慣れてきたものの、全30球場でMLB観戦を目標としているボクは毎年のようにアメリカに渡っていたのだけど、今年はできず非常に残念・・・


さて、ボクは例えば9連休があれば7泊9日でアメリカに行き、7試合観戦するような人間です。

が、

もちろんはじめは一般的な旅行客。

ボクが初めてメジャーリーグを観戦したのは大学3年生のとき。当時、松井秀喜選手が在籍していたこともありロサンゼルスへ行き、エンゼルス戦を観戦。

当時は航空チケットとホテル付きで3泊5日、確か10万円くらいのオーソドックスな観光ツアーを申し込み、MLB観戦だけではなくて、ユニバーサルスタジオだったり、ハリウッドだったり、王道のロサンゼルス観光もしちゃったり。


エンゼルスタジアムはロサンゼルスからは電車で1時間ほどのアナハイムにあって、とても行きやすく、球場は超巨大な駐車場に囲まれて、ロサンゼルスの晴天の中に佇むスタジアムに、正面ゲートの大きな赤いヘルメット。

内野にネットがなくフィールド、選手との圧倒的な近さ。

レフトには岩場、噴水がある一方で、ライトはフェンスが高く電光掲示板になっているなど、左右非対称でテーマパークのようなデザイン。

日本の多目的ドームではなかなか体験できないような非日常の空間。


LAにいるならドジャースタジアムも行かなくてはだめじゃない?

むしろ他の球場にも行かなくてはだめじゃない?!


と考えてしまったのが、異常なアメリカ野球観戦の始まり。


「大谷選手観戦ツアー」なるものが野球の雑誌の広告にあるけど、1試合観て30万円くらい。席は2階席だし、送り迎え付きだけど延長戦は観戦不可。そして何より、他の都市へ行けない!

実は簡単に航空チケットやホテルは手配できるし、チケット柔軟に選べて、スタジアムへのアクセスもしやすい。

MLB観戦はツアーで行くより、自分で何もかも手配した方が楽しみ方は増えるのである。


ということで、ボクが確立したホンモノのMLBファンのための現地観戦を最大限楽しむ方法を紹介しましょう。


観戦ルート

まず、日本人諸君に伝えたいのは、アメリカは異常に広い。

「北海道はでっかいどう」なんてつぶやいたことがある人ならなおさらアメリカのデカさには注意したほうがいい。

特に「7泊9日7球場で7試合観戦」なんてことをするには、移動の時間を短縮することがキモになる。移動時間に座れたとしても、そして、寝られたとしても移動はなかなかタフ。

そこでオススメなのが、西海岸から開始して段々と東へ移動し、最後は西海岸へ戻るというルート。日本からいきなり東海岸のニューヨークだとフライトが13時間くらいかかる一方、例えばシアトルなら日本から直行便だと9時間くらいで行ける。

シアトルは球場もきれいでアクセスもいいし、イチローがいたチームということもあり、シアトルで野球観戦をしたことがなければ、ぜひシアトルから始めるツアーを是非組んでいただきたい。

アメリカ国内の移動は基本的には飛行機になり、時には5時間、6時間かかる時もあって、なおかつ横移動は時差も違うため少しずつ東へ移動するのが良い。

ここでポイントなのが、最近はアメリカ国内線で荷物を預けると30ドルかかるのである!

ボクの観戦スケジュールだと6回国内線に乗ることになるので、$30 x 6 = $180。手数料だけで2万円近く取られる。

というわけで、機内持ち込み可能なサイズのスーツケースにいかに荷物を抑えられるかが勝負。荷物の機内預けがなければ、バゲージクレインでの待ち時間もなく着陸後のスタートダッシュがしやすいこともメリットになるのである。

また、近隣の都市(LAとサンディエゴ、ワシントンとNYなど)はAMTRAKという電車がおすすめ。空港のようにチェックイン後の待ち時間はないし、時間も地下鉄に比べると正確で、値段も安い。そして、空いている。


日程の組み方

開幕前に毎年発売される雑誌スラッガーの選手名鑑での確認はマスト。

カレンダー形式で各球団のスケジュールを見比べることができ、もちろんWeb上でも確認できるものの、あーだこーだを色々考えるには紙媒体のほうが参照しやすい。

そして、ポイントは国内からの出発は金曜日か土曜日にすること。夏休みをとったら、その初日に行けということである。

もちろん週末なので、若干高くなるのだけど、日曜日に出発すると現地到着は基本的にデーゲーム開催の日曜日になり、到着当日に試合を観ることは絶望的であり、1日を無駄にする。

また、国内の移動は基本的には午前中。デイゲームの場合は、ホテルに荷物を預けて、球場へ。アメリカのホテルは基本的に、チェックアウト後もホテルに荷物を預けられる。試合終了後に荷物を受け取って、夜のフライトへ。


航空チケットの予約方法

ボクがよく使うのはエクスペディア。周遊といって日本からアメリカへの往復国際線だけではなくて、アメリカ国内の複数の航空チケットもまとめてスケジュールして、最安値を出してくれる。

ただ、複雑な移動をすると検索は遅くなる。それに、航空券を取ると、エクスペディアで予約するホテル代も安くなる事がある。

航空チケットはいろいろなサイトで購入できるので、ここは好きなサイトで良いと思う。


ホテルの予約方法

「午前中移動し、午後観戦」というスケジュールであれば、次の日の移動を考慮したホテル選びが重要になる。

例えば、翌日のフライトが7時発など朝早い場合は空港に近いホテルが良い。タクシーが使えれば問題はないけど、公共交通期間で移動するなら特に空港に近いことが重要。

アメリカの電車は平気で遅れるし、空港内のモノレールでさえ止まる時があるので、空港まで歩いていける、もしくは無料のシャトルバスサービスが有るホテルだと良い。

ちなみに、ホテルの価格はシーズンによって大きく変わり、例えば、シアトルでは夏になると避暑地として人気があって高いし、他の都市でもコンベンションがあるときは、高くなる。

ボストンやサンフランシスコは常に高くて、ちゃんと夜は休みたいと思うのであれば1泊2万〜3万円は必要でしょう。

なお、アメリカの宿泊料金は部屋単位。なので何人で止まっても同じ値段。


ここで、現地の治安について。

シカゴやサンフランシスコ、セントルイス、ボストンはブロックがかわるだけで治安が一気に悪くなるので注意が必要になる。

ここは事前に色々なサイトでチェックしておいたほうが良くて、以前シカゴの南部で宿泊したときは一晩中パトカーのサイレンが鳴っていた・・・。

サンフランシスコはダウンタウンの一角にテンダーロインという地区があり、絶対行くなと言われているのだけど、本当にブロックが違うだけで気づかぬうちに大通りから入ってしまう可能性あり。ホテルの値段が安いからといっても、エリアを選ばなくてはいけません。

また、公共交通機関は低所得者層が多くなるのは認識しておくこと。

服が汚かったり、大きな声で歌っていたり独り言を話したり、叫ぶ人もいる。基本的に危害を加えてきたり、話しかけたりはしないが、現地の人は身体も大きいので治安が悪いと感じる日本人は多いと思う。


試合のチケットの取り方

さて、ようやく野球の話題。

チケットについては、MLB公式のリセールサイトであるStubhubでの購入がおすすめ。

Stubhubはリセールサイトなので、例えば年間シート購入者が、観戦に行けない場合にこのサイトでチケットを売っていて、一般では買えないようなバックネット裏とか、ベンチ裏とか掘り出し物がちょこちょこ販売されている。

せっかくアメリカに行くので、チケット代は奮発すべきと考えていて、ヤンキースタジアム、ボストン、リグレー・フィールド以外では1万円も出せばベンチ裏の1ブロック目で観られる場合があるし、前に70ドルくらいでベンチ裏2列目という席もStubhubで購入したことがある。

ベンチ裏ではベンチに選手が帰ってくる時に、ボールをもらえる事が多々あって、バックネット裏にいるようなコアな現地ファンはボールを貰うことにはもはや飽きているようで、グローブを持って、ユニフォームを着て、プリーズ!プリーズ!と叫ぶと高確率でボールを投げてくれるのである。

また、Stubhubのサイトでは、各席からの見え方もわかるから非常に選びやすい。

ちなみに基本的にはすべて電子チケットで、当日はPDFやメールのバーコードをゲートで見せて入場ができる。


試合観戦当日の行動

超重要なのが、開場と同時に行くことである。

むしろ行列ができているので、会場よりも早く行ってもいいくらい。プレイボールの2時間から1時間半前に開場するけど、球場によって違うのでここは各チームのHPでチェックしてもらいたい。

開場と同時に入場すると、ビジターチームがバッティング練習をしていて、外野席にいればスタンドインのボールをもらえるし、外野でボール拾いをしている選手に声をかけて直接もらえることもあるので、ここを逃すのは非常にもったいない。

ちなみに、ビジターチームのユニフォーム、キャップを身につけていると外野でボール拾いをしている選手からボールをもらいやすい。

また、チームによってはファンクラブに入ることで通常よりも速く入場できるケースもある。例えば、レッドソックスの場合はREDSOX NATIONというファンクラブがあり、通常の開場時間よりも30分早く入れる。この場合、ホームチームのバッティング練習から観ることができ、更に入場者も少ないのでボール獲得の競争率は低い。ボクの場合、オルティスのHRボールを3つゲット。

また、内野席に行くとバッティング練習前後でサインが貰えることがあって、ヒューストン、シアトルではとてももらいやすくておすすめ。

サインが貰えるタイミングは他にプレイボール前、最後のウォーミングアップのあとで、ここではチームの顔となる選手がサインのため観客席に近づいてくれる。

サインを貰うときにビジネス英語は不要である。プリーズとサンキューだけ覚えておこう。


プレイボール

あとは席に座ってゆっくりとMLBを堪能するだけである。

球場グルメは他のサイトでチェックしてね!



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