預金残高が10万円だった。

若い頃から一生懸命、勉強も仕事もしてきたけど全然貯まらない。世の中の人達がどうやって歳相応に家や免許や車を手に入れていっているのが分からない。まるで別の宇宙に住んでるみたいだ。。

決して怠けモノなのではなく（たぶん）、普通の人の3倍くらい、勉強もして、職場では働き者だと思う。きっと、生きていくために必要な知恵みたいな何かが、完全に欠落してしてるんだと思う。

今、私の手から肘にかけて、ひどいアトピーみたいになっていて、皮膚がボロボロ、火傷みたいになってる。勝手にぱっくりとあちこち裂けたり、小さな掻き傷がたくさんあって、一日中、痒いか痛い。そのままにしててもかぶれたみたいな痛さがあるし、水につけたり保湿剤をつけると、飛び上がりそうに痛い。それでも、食事の準備をして、洗濯をして、顔を洗って、髪の毛を洗って、出かける準備をして、仕事に行く。

卵巣には悪性か良性か分からない腫瘍があって、子宮筋腫も子宮内膜症もあって、ときには気絶するほどの生理痛に襲われることもある。

生きていくのが辛い。どうしてこんなことになってしまったんだろう？

って泣いてたこともあるんだけど、

これは、私の天国なんです。

自分に自信が持てなかったとき（今だって自信があるとは言えないけど）、道を間違えてここに来てしまったんじゃないか、と怯えていた。

でも、今は、私の選択を信頼してる。

これまで、岐路に立つ度に、体の声に従ってきた。

あっちの方が、「明るくて楽しそうな世界」と名前がついてるんだけど、心の目にはどうしてもそうは見えなかった。そうして、体が、「こっち」と決めた方向を選んできた。

そうしたら、ここに辿り着いた。

体は、間違えない。

だから、これは正解なんです。

「明るくて、幸せで、良きもの」とされていることが、実は、モンスターだったっていうことってある。

悪は悪の、病は病の「形」を取って、初めて、向い合い、解消できる。

だから、やっぱり、これは恩恵なんです。たぶんね。

不幸が良いっていう事ではなくって。

例えば、私のこういう辛い状況を見る他人の目に、哀れみというか、マウンティングというか、「落っこちちゃった人」という風に見られているような視線を感じることがある。

でも、その度に思うんです。

あのお釈迦さまだって、何不自由なく守られた王宮から外に出て、苦を見にいったじゃない。

私は別に熱心な仏教徒でも、宗教家でもないけど、この世に、お釈迦さまより徳の高い人なんて、きっといないでしょ。

苦を見ないことが、「幸せ」では無いんだと思うよ。

ってこと。