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フリーランスを搾取していい理由はない(業者、下請けだと言うことで見下す人々)

■世間に転がる意味不明(フリーランスだって労働者である)

フリーランスというひとくくりにまとめて言うが、その実態はいろいろである。
 しかし、ステレオタイプ的なイメージがはびこる。

世間では、フリーランスというと「自由人」というイメージがあるのかもしれない。しかし、それが本人が望んだビジネススタイルだとしても、糊口をしのがなければならない。にもかかわらず、フリーランスだと言うだけで「安くたたいて良い」と思っている人がいる気がする。

フリーのSEと言うものがあり、私もその一人である。
 そうしたフリーのSEは下請けで仕事をすることが多く、下請けと言うことで立場は強くない。幸い私はそれほど搾取はされていないが世の中はいろいろだ。

いわゆる多重下請けということが有り、行政もその修正に動いているようだ。

○ソフト開発での多重下請、公取委が取り締まり強化へ 「優越Gメン」が立ち入り調査
2022年06月29日
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2206/29/news215.html

■優位的立場の乱用

当然、民法や独占禁止法などで優越的地位を利用して不利な契約を押しつけてはいけないので、こうした面に焦点が当たるのは望ましいのだが、こうした実態が現実であることはもっと認識して欲しい。

経験的に、下請けあるいは業者という言葉には侮蔑的な意味合いがある。いまは、ビジネスパートナーあるいは機能的な意味ではアウトソースという言葉がある。自分たちでできないことを頼むのであるから専門性を求め、役務提供のように単純労度はあるが自分たちではまかなえないから頼むのであるので、当然割高になるべきだ。

にもかかわらず、最初から予算が決められているので、それを押しつけ「いやならやめてもいいよ」と平然と口にする。かつて、システム開発の営業をしていたときに、「どの程度できるの?」といわれ「予算に見合ったものはできますよ」と言ったら「お金に見合う程度ならどこでもできるよ」といわれ、「ではそこに頼んでください」と断ったことがある。

報酬以上のことを求めてくる輩は昔からいた。
 こちらに不利な契約を強要したり、口約束で仕事をさせて報酬を踏み倒したりといういやな経験は実際にあった。

フリーランスを下に見て不利な条件で契約しようとする人たちはいる。彼らに対する防御という意味合いでは、下請法が適切に運用されることが望ましい。それが如何に難しいのかを下記の記事とともに考えることはできるだろうか。一読して欲しい。

○「都合のいい労働者?」フリーランスの過酷な実態
搾取からの保護と自由な働き方の保障という難題
2022/06/1

https://toyokeizai.net/articles/-/595672

■経営者が知らないは無責任

外部委託先との契約は現場で行なわれる。契約行為は当然購買や法務などが関連するだろうが、契約条件の押しつけや無理な仕事の強制は現場が行なう。現場の人間がハラスメントまがいのことをしていても、上司が見て見ぬふりなどは防ぎようがない。

経営者が知らないと言うこと自体が罪であることを自覚すべきである。さもないと、いきなり訴訟問題にもなりかねない。

<閑話休題>

----------------  参考とした記事の抜粋

○ソフト開発での多重下請、公取委が取り締まり強化へ 「優越Gメン」が立ち入り調査
2022年06月29日

下請代金を巡っては、エンドユーザーや上流発注者からの買いたたきや減額、支払遅延などの違反行為を確認。ソフト開発の取引では「使いやすい機能」などのオーダーが発注者ごとに異なり、当事者間の共通認識を形成しづらい。そのため不当な給付内容の変更、やり直しなどが起こっている。これらの行為が業界の多重下請構造によって、サプライチェーン上で連鎖していたと分かった。

https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2206/29/news215.html

○「都合のいい労働者?」フリーランスの過酷な実態
搾取からの保護と自由な働き方の保障という難題
2022/06/1

契約上は企業などから業務委託を受ける個人事業主だが、その実態は限りなく雇用された労働者に近い。そんな「労務提供型」のフリーランスが、発注者とのトラブルに巻き込まれるケースが増えている。政府は兼業・副業と並ぶ新しい働き方として、フリーランスの環境整備を進めている。しかし企業にはフリーランスを、社会保険料や残業代が不要な「都合のいい労働者」と見なす風潮も、いまだに根強いことがうかがえる。

https://toyokeizai.net/articles/-/595672

<以上>

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