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総合医育成プログラム研修記録 ミーティング・ファシリテーション③

今回は、実際にファシリテーションをするときの質問スキルなどをまとめます。以前、上司から「タモリやさんまのようになればいい」と言われたことがあります。さすがに、「それは、ハードルが高いな…」と感じたことを覚えています。ただ、「話を回していく」ことでその場が盛り上がるので、ある意味、理想的なファシリテーターなのだろうと思っています。

1.質問のスキル

参加者の「発言しよう」という意欲を高め、何について発言すればよいか参加者が迷わないように手助けします。参加者もドキドキしながら発言しているのですから、ファシリテーターも「発言を受け止め、理解する」ことが重要になります。

相手の話を聞きながら、「主張は何か、主張を支えている根拠は何か」を意識しながら、相手の主張が適切に成立させるために、何が足りないのかを考えます。その上で、重要な部分、必要な部分を具体化したり、掘り下げたりします。

方法は3つあります。

①具体化する:「具体的には?」
②深める:「どうして〇〇と考えたのですか?」
③広げる:「他には?」


2.人数単位のスキル

この話を聞いて「なるほど!」と思いました。

1人:自分自身で考えることができる。書かせることで言語化させることができる。
2人:「話さなければならない」状況を作ることができる。
3人:2人よりも話が進み、考えの内容がブラッシュアップされる。
4人:グループ作業の時に役割分担ができる。発言しない人が目立つ人数。
5-6人:グループワークでは一般的な人数。発言しない人がいても目立たない。
7-8人:リードする人がいないと話が進まない。発言しない人が増える。

3.板書のスキル

話し合いを「見える化」することができます。
発言だけを記載することがポイント。
発言者の名前と発言を一緒に書いてしまうと、発言にパワーが付与されてしまう。つまり、その発言した人が権力を持つ人であれば、議論がその人中心に回ってしまう。これは避けたいですよね。
その他、きれいに書く必要はありません。無理に整理する必要はなく、なんとなくまとまりをもって記載することが重要です。

4.感情への配慮

人には感情があります。参加者の感情への配慮は忘れないようにしましょう。

①メンバーがお互いに知らない場合
 メンバーの相互理解を促す必要がある。
 自己紹介をしてそれぞれへの興味を持ってもらう。
②知っていても互いに関心を持っていない場合
 メンバーの共感を作る必要がある。
 意見交換を通じてそれぞれの考え方を理解し合い、共通点を探る。
③互いに関心を持っていても、共通の目標を持っていない場合
 メンバー相互の信頼関係を形成する必要がある。
 1つの目標を共有し、その中で役割認識を持つように促す。

②と③の場合、「参加者を巻き込むための問いかけ」が有効である。例えば、各個人の職場で起きている問題点を共有したり、共通して言える部分を探したりすることである。

5.最後に

医療現場でも、カンファレンス、委員会の会議、部長会議、医局会、運営会議など様々あります。正直、無意味な会議も多い。「参加者の時給に見合った会議をしろ」と言われたことがあります。つまり、会議1時間ある場合、医師の時給+看護師の時給+事務員の時給+・・・の合計分の会議をしなければならないのです。確認するだけの会議、何も決まらない会議では、無意味ですし、金銭的にも無駄な時間になります。参加者の時間を奪わない会議をしていきたいものです。

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