ながさき 一生

さかなの会代表/おさかなコーディネータ。東京海洋大学非常勤講師。漁師の息子で東京海洋大…

ながさき 一生

さかなの会代表/おさかなコーディネータ。東京海洋大学非常勤講師。漁師の息子で東京海洋大学&築地市場を卒業。食べる魚の記事を書いたり、イベントしたり、魚で世界をちょっと楽しくしてます。著書:五種盛りより三種盛りを頼め 外食で美味くて安全な魚を食べる方法(秀和システム)

マガジン

  • おさかなレストラン|魚レスの時に行きたい飲食店

    ※おさかなレストランとは… 緊急事態宣言に伴い、飲食店を支援したく、美味しい魚が味わえるオススメの飲食店を紹介しています。

  • サステナブルの行き過ぎから日本文化を守る

  • お魚のQ&A 「一魚一答」

    魚に関する質問について、その道のプロが回答した記事をまとめました。

  • 外食で美味くて安全な魚を食べる方法

    外食で美味くて安全な魚を食べる方法を紹介します。

最近の記事

海を全部利用するという考え方

先日、第1回魚ビジネス研究会をオンラインで開き、総勢50名弱の方にご参加いただきました。ご参加頂いた皆様、ありがとうございます。 その中でいろいろな事を話しましたが、1つ「水産資源の全利用管理」という、世に出していない新しい考え方について、お話をしました。 現状、日本の資源管理が向かおうとしているのは、生態系の高次の資源のみを科学的に管理する手法となりますが、これからは未利用資源も含めた生態系全部の管理が必要となってくるだろうという考え方です。 これは、旧来日本の漁業が

    • 2023年の総括「驚」

      2023年も年末。皆様のおかげで、何とか乗り切ることができました。感謝の思いでいっぱいです。さて、いつものフォーマットで今年を振り返ってみます。 <2023年の総括>  ・点数 採点不能 ・今年の漢字 「驚」 今年は、ジェットコースターのような目まぐるしい年で、良いことも多かった反面、悲しいことも多かったように思います。点数をつけるとしても+200点の要素もある反面、-200点の要素もあり、採点不能です。 プラス面で言えば、やりたいことに勢力的に取り組め、驚くほどに

      • 2021年の別れ

        2021年新たな出会いも多かった一方で、お別れも多かった年でした。特段なところは、母方の祖母とのお別れです。 祖母は長生きをしたのですが、コロナ禍ということもあり、2020年のお正月に会いに行ったきり、最後の方はあまり会うことができずでした。 晩年は、「もう生きんでいいぞ。」「ただ生きとるばっかど。」と仙人のようなことを口にする祖母で本当に悟ったような人でした。そんな祖母との思い出や学んだことは色々とあったなと思います。 特に、初めての書籍を出版した時は、一番喜んでくれ

        • 再生

          <NEXTプラス>糸魚川市筒石出身 おさかなコーディネータ ながさき一生さん

          地元の上越ケーブルテレビジョンの「NEXTプラス」(通称、上越の”情熱大陸”)に本日より出演しております。 ロケでは、「さかなのNEWS」の三崎取材に同行いただきました。三崎では、人気店「くろば亭」さんを取材し、「三崎鮪一匹盛」を取り上げました。 全体としては、仕事への思いなどを語っています。ぜひとも御覧ください。 ※NEXTプラスとは… 首都圏という舞台で夢に向かって歩み続ける上越妙高出身者をクローズアップするJCVの番組「NEXT」に出演した、上越地域出身者たちのその後の展開に迫ります。 ◆JCV番組URL https://www.joetsu.ne.jp/153820 ◆くろば亭 http://kurobatei.com/

        海を全部利用するという考え方

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        • おさかなレストラン|魚レスの時に行きたい飲食店
          7本
        • サステナブルの行き過ぎから日本文化を守る
          4本
        • お魚のQ&A 「一魚一答」
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        • 外食で美味くて安全な魚を食べる方法
          2本

        記事

          近大マグロ、近畿大学水産研究所の今をお届け

          本日発売「ニュートン別冊 近畿大学大解剖vol.2」の第二特集にて執筆を担当しました。 近大マグロの今やゲノム編集、キャビア量産化、クエの交雑による巨大化、ウナギ完全養殖などについて書いています。 ※さかなのNEWSでも少しだけ紹介しています。 https://www.sakana-no-kai.com/media/newtonkindai210727/ 今回の仕事は、2021年上半期の集大成で、手元に冊子が届いた時、今回の取材や制作が形になったと大変嬉しく思いました。

          近大マグロ、近畿大学水産研究所の今をお届け

          「いくら」のプリン体は実はごく少ない

          痛風の原因になると言われているプリン体。なぜかその代表例にされてしまっている「いくら」ですが、実際に調べてみるとごく少ないことが分かりました。 参考にしたのは、公益財団法人 痛風・尿酸財団のホームページ。そこには、食品中のプリン体含有量一覧が公開されています。 そこに記載されている「イクラ」のプリン体含有量は、3.7mg/100g。これは、「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン」の「極めて少ない(50mg以下)」に分類されます。 「いくら」にプリン体が多いというイメージが

          「いくら」のプリン体は実はごく少ない

          生産者への送料無料化支援がこれからも必要な理由

           ダイヤモンド・オンラインで「魚が売りづらかったECで突如取引が急増した理由」という記事を担当し、本日公開になりました。 魚が売りづらかったECで突如取引が急増した理由 https://diamond.jp/articles/-/267958  この1年間の集大成的な記事になり、取材にご協力いただいた皆様に感謝申し上げます。  記事中にも書いていますが、コロナで大変だったこともある反面、以前あまり上手くいっていなかった水産物の消費者向けECがこの1年間で非常に伸びました

          生産者への送料無料化支援がこれからも必要な理由

          音声テスト投稿/clubhouseやってます。

          音声投稿をはじめてしてみます。最近、clubhouseにハマっているので、そちらの番組の案内もしています。 最近、音声メディアの可能性を感じています。 良さそうであれば、今後、魚に関して色々なお話を投稿していきます。

          音声テスト投稿/clubhouseやってます。

          音声テスト投稿/clubhouseやってます。

          漁業認証普及は市場侵略の手段?

          私は、基本的に認証制度が好きじゃないです。 例えば、トクホの鯖缶と普通の鯖缶の中身は変わりません。お金を払える大企業はトクホ取れるけど、頑張っててもお金のない中小企業は取れない。しかも、トクホの鯖缶はその取得コストを回収するため値段が上がります。 同じことは、他の認証にも言えます。 では、結局は認証制度で得をするのは誰か。それは認証機関だけです。 同じことは、漁業認証にも言えます。認証制度取ることが目的ではないのです。やるべきことをやるのが目的なのです。 認証を取る

          漁業認証普及は市場侵略の手段?

          魚を食べられなくする?水産資源管理制度が向かっている先にある問題点

          タイトルの内容にお話する機会があり、こちらにも、自分の考えをまとめておこうかと思います。 昨年12月に漁業法が改正されました。これは、主に水産資源管理手法に関わる部分の変更へのインパクトが大きなものでしたが、今の流れが大きく進むと極端な話、限られた魚種の冷凍ものか養殖ものしか流通しなくなり、様々な魚を季節に応じて食べてきた日本の食文化は崩壊します。 とても複雑なので、掻い摘んでお話するのが難しいですが、これを順番にお話ししたいと思います。 まず、「日本は水産資源管理をし

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          コロナ禍で食べたい魚とは?

          おさかなコーディネータ ながさき一生がゆるく魚や漁業、水産業のことについて話すチャンネルです。気楽にやってます。 今回は、コロナ禍で食べたい魚について。 コロナの影響で魚の流通が滞っています。 ただ、魚といっても様々。コロナの影響が大きな魚とは、どのようなものなのでしょうか。 今回は、試験的に無編集の動画でお届けします。 ---- ながさき一生 プロフィール さかなプロダクション代表/さかなの会代表 漁師の家庭で18年間家業を手伝い、東京海洋大学を卒業。現在、同大学非常勤講師。元築地市場卸。食べる魚の専門家として全国を飛び回り、自ら主宰する「魚を食べることが好き」という人のためのゆるいコミュニティ「さかなの会」は参加者延べ1000人を超える。 ・東京海洋大学 非常勤講師 ・(国研)水産研究・教育機構 開発調査センター 外部専門家 ・オレンジページ主宰の料理教室「コトラボ」講師 ・著書:五種盛りより三種盛りを頼め 外食で美味しくて安全な魚を食べる方法(https://www.amazon.co./dp/4798046612) ・URL(さかなの会)  http://www.sakana-no-kai.com/greeting ・Twitter  https://twitter.com/nagasaki_ikki ・Facebook  https://www.facebook.com/ikki.nagasaki/ ・Instagram  https://www.instagram.com/nagasaki.ikki/ ・note  https://note.com/nagasaki_ikki

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          おいしい魚を食べさせる店|魚可津(東京都麻布十番)

          ◎おさかなレストラン 第8弾 名店が立ち並ぶ東京都の麻布十番。この都心の一等地に店を構える「おいしい魚を食べさせる店」が「魚可津」です。 魚可津では、イケメン社長が毎朝、豊洲の市場に出向き、確かな目利きで新鮮な魚を仕入れています。魚の産地やブランドに捕らわれず、その日に自分の目で見て良いと思ったものを仕入れているという魚可津では、『鮮度が命』。1そして、刺、焼、煮、揚など、仕入れた素材本来の美味さを引き立てる方法で調理しています。 こういうお店では、美味しい魚が日によって

          おいしい魚を食べさせる店|魚可津(東京都麻布十番)

          瀬戸内の新鮮な地魚を手軽に|魚食堂たわら(広島県海田町)

          ◎おさかなレストラン 第7弾 すぐ近くの環境の良い海で取れた地魚が本当に美味しいのが瀬戸内地域。そんな新鮮な瀬戸内の魚を気軽にいただけるのが、広島県海田町で明治期から事業を営む「魚食堂たわら」です。 オーダーはカフェテリア方式で好きな料理をトレイに載せ、会計を済ましていただきます。このカフェテリアメニューには、様々な地場の魚の刺身も並び、どれにするか絶対に迷いますが、そんな時は思い切って全部食べましょう。どの魚も美味しく、リーズナブルな値段でいただけるのが、本当に嬉しいお店

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          築地はテイクアウトも多彩|築地場外市場(東京都中央区)その1

          ◎おさかなレストラン 第6弾 言わずと知れた魚スポットの築地場外市場。実は、テイクアウトできるお店も多くあります。今日は、その築地場外市場から、ちょっと通めなお店を紹介します。 ちなみに、良いお店が多いため、今回はその一部のご紹介になります。 ●東都グリル|築地で働く人に愛される街の食堂東都グリルは、築地場外の地下にある食堂。ハッキリ言って、何の変哲もない街の食堂です。でも、めっちゃ良いお店なんです! まず、築地で働く人は、海鮮屋さんではなく、こういった食堂などを多く利

          築地はテイクアウトも多彩|築地場外市場(東京都中央区)その1

          最高峰のうなぎ蒲焼き(関西風編)|日本料理小伴天(愛知県碧南市)

          ◎おさかなレストラン 第5弾 ふるさと納税のうなぎ食べ比べのお仕事で、様々なうなぎ蒲焼きを食べ比べている私ですが、その中でも毎回最高峰のうなぎを提供いただいているのが、愛知県碧南市にある「日本料理 小伴天」さんです。 愛知県は、うなぎ養殖の生産量が全国二番目。その中でも、西尾市一色町は、「一色うなぎ」と言われる最高峰のブランドうなぎを生産しており、自治体別の生産量では日本一を誇ります。碧南市は、その西尾市の隣に位置し、うなぎ文化の根付く街。そこに店を構えるのがミシュランガイ

          最高峰のうなぎ蒲焼き(関西風編)|日本料理小伴天(愛知県碧南市)

          おしゃれに様々な魚を味わう|魚串さくらさく(東京都)

          ◎おさかなレストラン 第4弾 私が主宰している魚好きのコミュニティ「さかなの会」を大規模に最初開催したお店「魚串さくらさく」。焼き鳥のように魚を串に刺し、焼いたり揚げたりしたものをいただくというスタイルで、おしゃれに様々な魚をいただけます。 焼き鳥のような食べ方ですが、様々なな魚が少量づつ味わえるというスタイルは握り寿司に近く、焼き鳥と握り寿司のいいとこ取りをしたお店といえます。 東京都内に複数店舗あり、1号店である神楽坂店は、黒を基調とした内装がとてもおしゃれ。立地の割

          おしゃれに様々な魚を味わう|魚串さくらさく(東京都)