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一人組立

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異なるものが接点を持った状態を「組立」と呼ぶ。 https://nagasek1969.wixsite.com/mysite ひとりで美術を組み立てる「一人組立」をぼちぼちやって… もっと読む
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記事一覧

桃山の多重の声・智積院長谷川派金碧障壁画群

サントリー美術館で「京都・智積院の名宝」展が開催されている。私は智積院には以前に訪れてお…

降り注ぐ血──フラ・アンジェリコ《キリストの磔刑》について

2022年2月、国立新美術館での「メトロポリタン美術館展 西洋絵画の500年」に出品されたフラ・…

やまいのあと(軽い)

11月中旬の一週間、コロナ感染となり自宅療養していました。回復し、社会復帰しております。あ…

ドラマ「無言館」の宛先は、どこなのか

24時間テレビ内のドラマ「無言館」を録画で見た。まず作品以前の話として、僕はこういった枠組…

イメージの「のこりかす」の「のこりかす性」を追う・リヒター展

東京国立近代美術館で、リヒター展を見てきた。僕の率直な印象としては食い足りない。奇妙に閉…

戦争の美術/美術の戦争について

最初はツイートで終わらそうと思っていたのですが、長くなったのでブログにします。 いうまで…

連続対談「私的占領、絵画の論理」第五回「絵画における人のかたちと外部」─及川聡子─ レポート

2021年11月20日、ART TRACE GALLERYに及川聡子さんをお迎えした連続対談「私的占領、絵画の論理」第五回「絵画における人のかたちと外部」は無事終了いたしました。ご参集いただいた皆様、ありがとうございました。 及川さんには日本画作品一点と自作のお人形を一体、持ってきて頂きました。ART TRACE GALLERYでは向井三郎さんによる個展「Birds Passing」が開催中であり、プロジェクター投影と及川作品をかける壁面をお借りいたしました。向井三郎さんと

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その30「出かける面倒と出かける面白さと…

とうとう明後日です。 連続対談シリーズ「私的占領、絵画の論理」 第五回「絵画における人の…

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その29「及川聡子の「凄さ」は一瞬でわか…

前回の続き。画家の及川聡子さんのお話を伺う 連続対談シリーズ「私的占領、絵画の論理」 第…

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その28 「魂の所在」

前回の続き。11月20日に及川さんをお呼びする対談企画、目前に迫ってまいりました。ぜひご予約…

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その27 「及川さんの絵画には彫刻が埋め…

前回の続き。11月20日に及川さんをお呼びする対談企画はもうすぐです! 連続対談シリーズ「私…

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その26 「私達は、芸術の歴史の中でどこ…

前回の続き。11月20日開催の、画家・及川聡子さんにお話を伺う対談企画 連続対談シリーズ「私…

連続対談「私的占領、絵画の論理」について。その25「美しさが構造から出来上がってい…

美しい画面の構築が印象的な及川聡子さんのお話を伺う機会が、ようやく来ました。 連続対談シ…

批評的であることの根拠

2021年9月20日、美術史家・美術批評家で上智大学教授の林道郎氏が、セクシャルハラスメント・アカデミックハラスメントで元教え子の女性から提訴されているとの報道を僕は読んだ。林氏は「指導教官という立場ではあったが自立した成人同士の自由恋愛をしていたに過ぎない」と主張しているという。 画家としての僕はかつて林氏に、自主企画展「組立」でトークイベントや鼎談を依頼し受けていただいた。さらに林氏が責任編集の一人となっていた美術批評誌に編集協力という立場で参加した。編集協力を僕は20