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突発性難聴、回復の兆し?

日本での発症は年間1万人に1~3人ぐらいの割合だったところ、近年では増加しているらしい…。

突発性難聴。

そう診断されてから4日が経過した。

テレビの音が右耳だけ反響して聴こえだしたことがはじまりだった。

土曜の夜だったため、日曜を挟んで月曜に耳鼻咽喉科へ行く。
低温障害型感音難聴と診断された。
別名ストレス難聴だそう。

それからわずか時間後、右耳から耳鳴りがずっとしていることに気づく。

よくあるキーンという高い音ではなく、ザーという感じの、もはや雑音。
静かなキッチンに立つと、その雑音はより大きく感じた。
明らかにおかしい。

同時に右耳だけ閉塞感を感じるようになった。
今まで聴こえていた音、声が明らかに聴こえにくくなっている。
自分の声が右側だけこもる…。

突発性難聴を疑った。
低音なんちゃら…
そんなワケがない。

翌日の朝、立っていられないほどの強いめまいに襲われた。
今思えば、症状悪化に伴うめまいだったのか…。
その日、再度聴力検査を受けに行った。

医師が驚く。
一日でここまで悪くなった患者を看たことがないというような発言をされた…。
お願いするまでもなく紹介状を書いてもらった。

翌日、大きい病院で検査を受け、突発性難聴と診断された。

14日分のステロイド錠が処方された。
最初の3日間は量が多く、徐々に減らしていく、というもの。

自己の勝手な判断だが、突発性難聴を疑ったのが月曜の15〜16時頃。
ステロイドを服用しはじめたのが、1日空けて水曜の13時前。

雑音にしか感じない耳鳴りはずっと。
鳴り止むことはない。
そのあいだにも、キーンとかポーという短い耳鳴りも混じる。

金曜日の朝。
洗濯機の終了をお知らせする電子音。
それが右耳の奥の方で割れるような感じで聴こえた。

こんなだったっけ…?

その日、調子がよかったので車に乗って出かけた。
車内に流れるラジオの声。
右耳の奥のほうで、かすかに聴こえているような気がした。

すごく電波の悪い、トランシーバーでやりとりしているかのような、ジリジリといった音をも交えた、とでも表現すればよいのか…。

左耳では鮮明に聴き取ってはいるものの、運転しながらもそのときばかりは右耳の聴こえ方に集中する。

息をひそめて聞き耳を立てるとかすかに聴こえるような…。

その日だったと思う。
何気に右耳に指を入れてみた。

今まで無音だった、皮膚と皮膚がこすれる音がした。

右耳の中に指を入れてもの無音だったと感じたのは、突発性…と診断された日の夜だった。

耳がモゾモゾしたときなんかに指をやる。
耳の鼓膜のいちばん近いところに指の皮膚が当たるんだから、ふつうに聴力がある人ならばカサカサと音がするはず。
それが無音になったときのゾワッと感は今も忘れられない。

自分の耳なのに自分の身体の一部とは思えなかった。
まるで豚の耳やキクラゲを触っているかのような感触でしかなく、当たり前に音がしていたことから音がなくなるって不気味なものなんだと、思い知った。

その無音だった耳に指をやると、今はカサカサと音がする。
するようになったんだ。

聴こえるようになってきていると思ってもいいんだろうか…。

そしてテレビの声も、特に女性の声は高いからなのか、ほんのわずかにだけど、奥の方で聴こえるときがある。

今朝、3時半頃目が覚めるとそれから眠れなかった。
そのあいだ、主人のイビキが聴こえてくる。
でも数日前とは何かがちがうような気がした。

毎夜、耳栓をして眠っているが、右耳は閉塞感で聴こえが悪いため、耳栓は左耳だけにして寝ていた。

イビキで目が覚める。
横向きになり左耳を枕に当てるとほぼ聴こえなくなって、また眠りについていた。

ところが今朝方はちがった。
同じようにしても、右耳からイビキのうるささがわかる。
うるさいと感じとれるようになったんだ、と。

イビキに関しては良いような悪いような…。

雑音としか思えない耳鳴りは、今もまだ続いている。
そうかんたんに治るものではないんだろうと、今ではもう腹を据えている。

だけど聴こえに関しては、今この状態がほんのわずかでも回復の兆しであってほしいと願う。

聴こえるようになってきているんだと思いたい。




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