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個展「写真小説」まであと8日!

早いもので個展まであと8日となりました。
セレクトやプリントなど、師匠の吉川邦夫さんをはじめ、山中夏歩さんや松金大樹さんのご協力のおかげで、ほぼ準備を終えました。ありがとうございました!

デザイナーのsachiさんに素敵なビジュアルを作っていただきました!

フィギュアスケート好きが高じて写真を始めたのが2008年。日本でフィギュアの撮影はできないので、海外の試合やショーに出かけて撮影していましたが、コロナ禍でずっと撮影ができない日が続きました。そんなある日、出会ったのが夏歩さんの展覧会「テランセラ」でした。そこでポートレートに惹かれ、撮影を始めました。あれから2年。まさか個展をするなんて…!人生とは不思議なものです。

写真小説「忘れえぬ人」(村上新悟・あずりな)

 今回の個展では、私がライフワークとする「写真小説」を6作品展示します。
 大学時代、私の夢はテレビドラマの脚本家になることでした。大学の放送研究会に入り、ラジオドラマを制作しながら、通信で脚本を学びました。脚本家になる夢は叶いませんでしたが、写真表現として、物語を描けることはこの上ない喜びです。
 師匠の吉川邦夫さんと出会ったのは、大河ドラマ「真田丸」のイベントでした。全国各地にご当地がある「真田丸」では、ドラマの展開に合わせたり、地方出身の俳優さんたちの凱旋と銘打ったりと、たくさんのイベントが行われていました。自然と俳優さんたちとも仲良くなり、また何かやりたいね!と、出演俳優さんたちとの朗読劇を企画し、ドラマの制作統括をされた吉川さんに演出をお願いしました。ありがたいことに、吉川さんの定年退職後も吉川さんの現場のお手伝いをさせていただくなど、ご縁は続き、私の写真制作にもたくさんのアドバイスをいただきました。また、今回の個展でも「真田丸」からのつながりで、村上新悟さん(「忘れえぬ人」)、大野泰広さん(「冬隣」)、萬雅之さん(「めぐり逢い」)に被写体になっていただきました。ご縁に感謝しかありません。

写真小説「冬隣」(大野泰広・あずりな)

 「個展をやりたい」という気持ちだけでスタートしましたが、今から考えれば結構、軽いノリでした。(なんということ!)でも、最初に作った写真小説「忘れえぬ人」にたくさんの反響をいただき、額装した形で発表してみたい!と強く思ったのも事実です。色々なグループ展に参加して、展示の楽しさを実感したのもあります。写真の学校に通っていた時、授業で作った私の「写真計画」では、”フォトグラファー10年目に個展をする!”と書きましたが、”やりたいと思ったときが最良の時”と背中を押してもらったのも嬉しかったです。ルデコの1階が写真の学校というのも、ご縁を感じます。

写真小説「停電懸想」(山中夏歩)

 簡単ではないことはわかっていましたが、実際準備してみると、物語を作って撮影、現像、セレクト、プリント、額装、広報・・・と一人では到底、まわらないことばかりでした。そんな私にたくさんのアドバイスをくださったのが山中夏歩さんです。夏歩さんの年間撮影は、撮らせていただくというより、修行のつもりで応募しました。毎回、勉強になることばかりで、憧れの夏歩さんを夢中になって撮っています。展示する「停電懸想」は年間撮影の中で撮影したものです。古民家に一人で暮らす女を演じていただきました。撮影の間に、個展の相談にも真剣に向き合ってくださり、ビジュアル作成から、セレクトやプリント、額装など、経験豊富な夏歩さんのアドバイスに何度救われたことか!今回のプリントの殆どが夏歩さんと松金さんのmunimu printによるものです。美しい仕上がりに涙がこぼれました。(プリントに涙がこぼれないようにするのが大変でした💦)楽しみにしていただきたいポイントです。

写真小説「めぐり逢い」(萬雅之・あずりな)

 そして、忘れてはならないのがあずりなさんです。
「忘れえぬ人」を作るきっかけは、あずりなさんが俳優であったから。あずりなさんと出会いは、コバヤシモトユキさんのWSカメフレでした。彼女を撮影すると物語が浮かぶ。あずりなという俳優の持つ力…?そんな不思議な感覚は、実際に彼女の舞台『サマーバケーションロストチャイルド』を見て、確信に変わりました。”俳優の彼女を撮りたい!”と強く思いました。
 実際の撮影では、写真小説のテーマや物語、登場人物の関係性を表現する力に感動しました。共演の俳優さんとの相性もとても良く、彼女の人へのリスペクトの美しさによるものだと思っています。そうして出来上がったのが「忘れえぬ人」をはじめとした写真小説です。
 あずりなさんとは、写真小説以外でも、定期的に・・・というか、頻繁に撮影をしていて、大分や鹿児島、和歌山など私に縁のあった大切な場所にも一緒に行きました。個展と同じ会期で開催される「あずりな展2024 鼓動」では、大分と和歌山で撮影した作品を展示します。ブックは大分と鹿児島の写真です。こちらもどうぞお楽しみに!ルデコの3階から6階までご覧いただけると嬉しいです。

写真小説「あなたを探して」(あずりな・橘エマ)

 額装した写真を眺めながら、”ご縁”という言葉の重みを感じています。
 「忘れえぬ人」では、夫役を村上新悟さんにお願いしました。村上さんとは「真田丸」からご縁がつながっています。クールな村上さんは立ち姿が本当に綺麗。一方で、ロケ先にあった虫取り網を見つけて、はしゃぐお茶目なところも!去年の夏は、たくさんのファンの皆さんがグループ展にいらしてくださり、とても嬉しかったです。
 「冬隣」では、座付き作家役を大野泰広さんにお願いしました。大野さんとも「真田丸」からのご縁。人を楽しませることが大好きな大野さんは、撮影でも楽しいお話をたくさんしてくださいます。「冬隣」は大人の淡い恋を描いた作品ですが、ファインダーの中に、いつも優しい大野さんの眼差しがありました。
 「めぐり逢い」では、旅する男を萬雅之さんにお願いしました。萬さんも「真田丸」に出演されていたので、ご縁を感じます。萬さんの端正な顔立ちと佇まいは、「めぐり逢い」のロケ地、イタリア街にとてもマッチしていて、絵になる!!!美しい!!!とため息をつきながら撮影をしていたのを覚えています。
 「あなたを探して」では、橘エマさんに出演していただきました。エマちゃんとも、カメフレが出会い。その後も撮影会などでご一緒させていただきました。ご本人もカメラを勉強されていて、センスが光ります。笑顔が素敵なエマちゃん。森英恵さんのビンテージ衣装もとても良く似合っていました!
 「仇花繚乱」では、花盛まことさんに出演していただきました。まことちゃんとは、夏歩さんが運営するポートレートサークルfemtoの撮影会で出会いました。1年の専属モデルを経て、フリーとなったまことちゃん。俳優としても精力的に活動されています。「仇花繚乱」はモデルであり、俳優である二人の共演となりました。

写真小説「仇花繚乱」(あずりな・花盛まこと)

 長くなってしまいましたが、最後までお読みいただきありがとうございました!個展まであと8日。最後まで気を抜かずに、楽しんで初日を迎えられたらと思っています。
 期間中はずっと在廊しております。皆様にお会いできるのが今からとても楽しみです!会場でお待ちしています!

 渚ひろみ個展「写真小説」
2024年3月19日(火)〜24日(日)11:00-22:00(最終日のみ17:00迄)
入場無料
ギャラリー・ルデコ 3階
東京都渋谷区渋谷3-16-3 髙桑ビル


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