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除梗の有無による滓とフェノール含有量への影響

全房発酵と除梗後の発酵に関する議論は赤ワイン造りで頻繁に議論されます。抗酸化物質であるフェノールをより多く取り込ませるために除梗をせず全房で発酵を行う。または梗から出る苦みをワインに入れないために除梗を行う。造り手ごとにその考え方、取り組み方法は様々です。

これと同様に、白ワインの醸造現場でも除梗の有無はしばしば議論の対象となります。

白ワインの醸造ではマセレーションは行いませんので、除梗の意味は赤ワインの醸造とは少し変わってきます。赤ワイン造りでは除梗した方が繊細なワインになるとされている一方で、白ワインでは繊細なワインを造るために除梗をしない、という意見が聞こえてきたりします。

白ワイン醸造における除梗の意味の概要は次の記事に書いています。

除梗がワインにもたらす影響

上記の記事に書いたとおり、除梗後に搾汁をしたケースでは除梗を行わなかったケースと比較して滓の量、フェノール類の量がともに増加しています。これらの増加はワインの品質評価を低下させる要因となっていることから、白ワイン造りにおける除梗は最終的なワインの品質低下を招く可能性がある醸造手法であるといえます。

この記事では実際に検証が行わた結果をもとに除梗の有無がどの程度の差をワインに与えるのかを解説していきます。

この記事はオンラインサークル「醸造家の視ているワインの世界を覗く部」にメンバー限定記事として公開した記事の内容の一部を再編集したものです
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