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熊野古道と奇岩を巡る旅 松本峠から鬼ヶ城、そして花の窟へ ー旅の栞 東紀州熊野編ー

私の友人に、集合体恐怖症のヤツがいる。
蜂の巣、ハスの実、テーブル珊瑚。
ずらーーっと穴が並ぶ画像は、どれもNGだ。彼に、

「先週、熊野に行ってきたんだ!」

と、奇岩写真を見せたら、スマホをはたき落とされた。すまぬすまぬ、恐怖症のことを忘れていた・・

◇◇


はーい、本日も東紀州を巡ります。
歩きやすい服装と、靴のご用意を

本日の行程は、ざっくり3時間。

ー 歩いて巡る東紀州 ー
大泊駅 ~ 松本峠 ~ 鬼の見晴らし台 ~ 鬼ヶ城 ~ 獅子岩 ~ 花の窟
 ・苔むす静寂の熊野古道
 ・奇岩と荒波の鬼ヶ城
 ・潮騒響く七里御浜
 ・霊験あらたか花の窟

なぐツー旅の栞

前回の記事(秘境駅波田須)の続きですが
今回だけでも楽しめます。

では、いくよ
今回のコースは、頻繁に街に出ます。
自販機もアチコチにあるので、荷物は最低限で大丈夫。逆にトイレが少ない、見つけたら寄っておこう。


▼ 大泊駅

本日のコースは、電車移動が便利。
ただ、紀勢線はローカル路線・・・パークアンドライドするにも、駅前に駐車場が少ない。

・熊野市駅は、駅前に駐車場がある、熊野市駅を活用しよう
 (一日500円也:2024年3月現在)
・我々は、阿田和駅前のホテル(フェアフィールドバイマリオット)にお泊りして、阿田和駅から電車で移動。コチラの方法もおススメ。

なぐツーポイント


降車したのはオイラ達だけ・・


大泊駅は、駐車場も無いし、窓の貼り紙の通り、トイレもありません・・・乗車前に搾り出しておこう。(ちなみに、ここから最寄りのトイレまで、約1km)


▼ 伊勢路

本日歩く、松本峠について、説明しよう!

霊場「熊野三山」を中心に放射状に、古い参拝道が残っている。これらの総称をざっくり「熊野古道」と呼んでいる。

その中で、お伊勢さん(伊勢神宮)と熊野三山を結ぶ参拝道を「熊野古道伊勢路」と呼んでおり、熊野古道の中では2軍(こら!)状態。
マイナーですが見所たっぷり、いや、マイナーだからこそ当時の古き道が残っている(ほったらかしにされてきた)んだと思う。

今回紹介する松本峠は、全長170kmの伊勢路の後半の見せ場、野球でいえば8回裏2アウトくらいの盛り上がり場面。
そこだけを早送りで、ツマミ食いしちゃおう! という、コースです。


閑話休題

タビの話に戻ります。

大泊駅から松本峠入口までは、舗装路を歩く。
案内板も充実。迷うことは無い。

15分ほど舗装路を歩くと、いよいよだ

突然時空を超えたかのような、静けさに包まれる。
時折降ってくる霧雨が、音を消し、自分自身のはぁはぁという呼吸音ですら林の中に吸い込まれていく。


▼ お地蔵さん

峠を登り切ったところに、お地蔵さん。

一気に登ってくると息があがる。
ふぅ・・・小休止

ここで、いきなりですが熊野古道を外れます!(なにーっ!)

鬼ヶ城へとの案内板を目印に、左の道(南下する道)へ折れる。
ココから先は、石畳が消え、木の根っこが折り重なる道になります。根っこ踏まないように、歩こう。


ここまで、駅から30分
東屋に到着

絶景!!
のはずが・・


七里御浜(22km)

この浜がずーーーっと、綺麗に見えるはずなんだけどなぁ・・
もう1週間もすれば、桜も満開だろうしなぁ・・
(左上端々に移っている枝は、桜です)

残念!(波田陽区風に)


▼ 桜並木の道

東屋を抜け、少しあるく

「さくらの道おりくち」の案内板を目印に、山道を下ろう。3分咲きの桜を恨めしそうに眺めながら降りる。あと、1週間で満開かなぁ・・

舗装道が見えてきた。
突然、観光地に躍り出る。

バスが並ぶ駐車場に、ビックリ!

ココから先は、鬼ヶ城遊歩道を歩く、

ただし!

▼ 遊歩道にだまされちゃあいけない

なかなか、スリリングな道です。
高所恐怖症、集合体恐怖症の人は、こころしてかかってきなさい!

ここからは、写真多めでご案内しまーす。
鬼ヶ城と呼ばれる絶景、奇岩をお楽しみくださーい。


何がどうなって、こうなったの?


ギリギリを攻める遊歩道

下を覗く

「波に注意」って
そう言われても・・


波を避け内側を歩く?
それとも、水たまりを避け外側を歩く?

岩と岩の間に、波が突入激突する音が
重低音でこだまする

ごーーっ
どごーーーっん!! ドドン!

恐怖を感じる、体に響く大迫力な波の振動

さらに攻める歩道


怖いもの見たさで覗く

曇ってても、素敵なブルー


ほんと、何がいったいどうなってこうなるの?


▼ ふぅ・・

1時間弱の鬼ヶ城の海岸遊歩道、ドキドキ楽しい道でした。
曇天だったので、おどろおどろしい雰囲気マシマシでした。晴れよりおススメかも(波には注意してね!)

海岸遊歩道を抜けると
ココから先は、超らくちん一般道

道路がアスファルトじゃなく、少し石畳っぽい感じになっている道が、熊野古道跡です。

案内板も充実


国道42号に出てからは、歩道を歩こう。
もしくは、七里御浜の海岸に出て、玉砂利の道を歩こう。

獅子岩を見て

もう少し歩けば
ついに、ゴーーール

19km、3時間の道のりお疲れさまでした。
花のいわやに到着でーす。

この岩がご神体。
この岩壁を目の前にすると、信仰心のない鈍感な私ですら、波動を感じる。

熊野三山の神社は、那智の滝、熊野川など、すべて自然の造形が祈りの対象。

ご多分に漏れず、という言い方は失礼かな。
ココ花の窟は、日本書紀にも「国産みの舞台」として登場する場所。そもそも、熊野三山のルーツでもある場所、コチラが先なのだ。

また、ご神体にチラチラと紐のようなものがぶら下がっているが、年に2回行われる神事(お綱掛け)の跡だ。

▼ 花のいわや亭

朝早くから歩いてきたアナタ
前回の記事の場所(波田須)からだと、4時間くらい歩きましたよね。

ぺっこぺこですよね。

「花のいわや亭」で、
ご褒美食べちゃいましょ!

たったらたた、たーたーたー♬(ドラえもん風に)

本マグロ丼 せっとぉーー

もちろん熊野産

久しぶりに、温かいマグロを食べました。
そう、凍ってない地元産マグロ! あぁ、たまらん!
海鮮丼もおススメですぞ!

花の窟から、徒歩3分のオアシス。
電車タビなら、ビールも吞めちゃいます!

うぇーい!!

最寄り駅は、JR有井駅まで徒歩10分。もしくは、花の窟の真ん前にバス亭があります。時刻表のチェックも忘れず、食事を楽しんでね。

満腹になったところで、今日はお開き

それでは、また来週!
ばいちゃ!


つづく…


紀州タビ初日
秘境、オハイへの行き方を読んでない方はコチラ


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