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砂むしと最南端の鼻 ー鹿児島 旅の栞ー

お酒をたらふく飲んで、寝崩れたはずであった。
なのに、深い淵から、もわりと水面に上がってくるように目が覚めた。

ん?

隣でうごめく寝袋
真っ暗なテントの中、隣に寝ていたヒデも目を覚ましたようだ。

「暑くないか?」 と、ヒデ

うん・・

深い眠りから覚醒できず、寝袋の中、
しばらく、まどろんでいると


熱い!

まるで、全身をホッカイロで包まれたような暑さ、いや熱さを感じた。

ただならぬ暑さに、命の危険を感じた瞬間。
反対隣りに寝ていた、サワちゃん、キンちゃんも目を覚ましたようだ。

アツい!!

慌てて、テントから這い出て砂浜に座り込む、四人

だから、砂むし風呂のとなり浜で、テント張るのやめようっていったのに・・

暖かそうでいいじゃん、てお前も賛成したじゃんか!
揉めてる場合じゃない、引っ越しだ。

◇◇


それは35年前、ちょうど国鉄が解体民営化されJRとして再出発した年であった。私は、仲間たちと砂むし風呂で有名な指宿いぶすきで、野宿をしていた。

砂むし風呂をご存知ない方に、説明しよう!(ヤッターマン風に)

温泉の蒸気を利用した風呂?で、蒸気が噴き出す砂浜に浅くヒト型に溝を掘り、そこに寝そべって上から砂をかけてもらう。まるで、蒸し料理の具になった気分、これが鹿児島は指宿名物の砂むし風呂だ。

そうなのだ、むかーし若気の至り、無謀にも湯気のたつ砂浜の端っこに、テントを張ってしまったのだ(笑)

その時以来だなぁ、この路線(指宿枕崎線)に乗るのは・・

西に位置する九州は日の出が遅い。2月下旬、朝6時はまだまだ暗かった。鹿児島中央駅を出発する電車に乗り込む。そうそう、当時は西鹿児島という駅名であった。
本日は平日。部活かな?朝早く通学する高校生とともに電車に揺られ、ウトウトしながら、35年前のことを思い出していた。

はい、本日の なぐなぐツーリスト(なぐツー)は、電車タビ。あっ、でも歩きますよ(笑)

◇◇


最初の

目的地は、コチラ(西大山駅)
あれだけ前振りしておいた指宿いぶすき駅はスルー(おい!)

「JR」最南端の駅


最北端とか最南端とか、行きたくなるよね~(笑)

先日ご紹介した嘉例川駅と同様、
ここ西大山駅にも「不釣り合いな」駐車場がある。

観光バスで、駅にツアー客が来るのだ。駅が目的地になる不思議。JR九州マジックと呼ばせていただこう。


さて、

朝ごはんをたべよう。ただいま、朝8時少しまえ。駐車場わきにある、休憩小屋に陣取る。といっても、朝早い時間、人気駅と言えども人影はまばら

なぜ、こんな早く、ココに来たのか、なぜ暗闇の中、6時20分発(西大山7時48分着)の電車に乗ったのか


これを逃すと、お昼まで電車で来れないのだ。

またまた、ここで問題です。

われわれは、つぎ何時の電車に乗るでしょうか? 枕崎方面にすすむ? それとも、指宿(鹿児島中央)方面へもどる?

なぐツーは、一箇所集中。
ディープに味わうタビが好き。

何時の電車でしょうね~
正解は、あ・と・で、


電車の時間まで

次の目的地へ、歩きます(笑)

線路脇の道をすすむ、振り返ると

おぉ!

スタンド・バイ・ミー



時刻表からすると、あと数分で・・

キターーーーーー!!


電車に手を振った後
線路を離れ、海岸線(南)に向かう。


最南端

薩摩半島の最南端、長崎鼻
ここは(も)、浦島太郎伝説が残る場所。

2時間ほど歩く

長崎鼻に到着、お世辞にも繁盛しているとは言い難い観光地(こら!)、寂れた昭和感あふれる観光地だ。

その土地をディープに楽しむなら、もう一歩奥へ進むのだ。
長崎鼻灯台から、さらに奥にある岩場に降りると


開聞岳を臨む


ご覧の通り、本日は天気がグズグズしていた。
カラッと晴れた、開聞岳もみたいなぁ・・

最終日は、予定を変更して、開聞岳に再チャレンジしよう。

はい、ここまで2時間弱歩きました。
ただいまの時間は11時
ということで、クイズの答え

答えは、14時34分の電車に乗って、指宿に戻る!です。

そうとなれば、

お昼ごはんにざっくり1時間、帰りも同じく2時間歩くと考えると、3時間くらい必要。意外に時間がないことに気づく、そうとなれば、昼飯だ!

歩いてくる途中、気になったお店「マンゴーの森」へ、レッツゴー!


マンゴーの森なのに、

かつおスモーク・ホットサンド



かつお節と言えば「枕崎」

だよね。


ノンノン

「指宿のかつお節」も、旨いのだ。
いや、個人的には、枕崎より指宿産(山川産)かつお節のファンだ。なかなか売ってないので、見かけたら即ゲットすべし。

指宿産かつお節をゲットしたら

アツアツの炊き上げご飯を用意。豪快にお椀によそい
その湯けむりのあがるご飯の上に、どかっと花かつおを落下させると、「いやーん、うふーん」と、かつおが踊り狂う。
そこへ、「しずまれ、しずまれー!」と醤油をヒトサシ。
かつおたちが、シュンとなった瞬間、わしわしと食べ進むすでに脇汗じっとり、二日酔いだが何故だか早起きしてしまった暑い夏の日曜日午前7時。

椎名誠 風に書いて見ました(笑)

もとい!
話がそれてしまった・・

本日のお昼は、和食ではなくパン食なのだ。

写真のこいつは、指宿のなまり節をスモークさせて、玉ねぎとマヨネーズであえ、食パンでプレスした、ホットサンド。

アッツ!
手に持てないくらいの熱さ、

がぶりっ! フハフハ ハハハ

笑みがこぼれる
美味しいに決まってる


そして、デザート ふふふ


一足おさきに夏気分


お腹も膨れたし、さて西大山駅に戻ろう。

そう意外に時間がないのだ。
我らが、なぐなぐ一味は、電車の時間までに戻れるのか?

次回へ

乞うご期待!


「水けむり湯けむり滝めぐり」がテーマの鹿児島タビ
本日も、楽しんでいただけましたか?

あれ? けむり出てきたっけ?

ふふふ


長崎鼻は、浦島太郎伝説が残る場所

浦島太郎と言えば・・

ですよね。ふふふ



(つづく…)


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