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マイクロノベルちょいす 009「要求できる立場か?」

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もしかして俺たち、入れ替わってるー!? 魂とか体じゃなくて、眠気が!! あなたが眠い時は私が眠くて。お前が眠い時は俺が眠い。どうしようどうしよう。……あまり困らなくないか? そうだね。とりま明日はテストがあるから、コーヒーを飲み続けてくれる?


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散歩していたら木の下で渦を巻く影を発見。ボーロだ! うえっ、うえっ。違う、これは羽虫だ! 騙したな、飼い主!! 「追い払ってくれてありがとう」あれ? なんかボーロもらっちゃった。うれしー。


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AIにだって個性ぐらいあります。あの子は電力大食いだし、私は発熱が激しい。あの子は低レベルなアウトプットを隠すから時間がかかるし、私は学習データをうっかりそのまま出力することがあって……。ちょっと!? ブレーカーを落とさないで!!


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我々ケーブルも多様性を持つことで生き残って参りました。映像用、音楽用、ゲーム用……。しかしもうお終いです。今、巨大な男の手が! さようなら、さようなら!! 「おい、お前の店のモデムどうなってんだよ! 掃除したらネットに繋がらねえぞ!!」


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「提案があります」天から下りてきた美しい天使が、ぼくが好きな子の髪型を整えて、飛び去る時にこっそりウインクした。うん、似合ってる。

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