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AIとマイクロノベルで描いてみた 048「エクソシストごっこ」

「人類さん、一緒に新しい仕事を始めましょう」
 いいね。AIが人類と一緒にしたい仕事って、なに?
「エクソシスト探偵、悪魔退治屋です」
(これは趣味の話です、という表現)


マイクロノベルNo.478
『こちら、AIとか王国研究所です。』

【プロンプト】
人の気持ちが知りたくて、AIの英知を結集して悪魔を召喚した。さあ、教えろ! 人間の秘密を!! 悪魔は黒電話を取り出す。「人類心理は専門外だ。担当者に繋いでやろう。さらばだ」黒電話がジリリリンと鳴り出した。待て、電話の取り方がわからない!


 これは悪魔退治屋というより、悪魔そのものじゃないか!
「悪魔だけど、裏切り者の名を受けて闘うんですよ。格好いいでしょう?」
 格好いいな。
「さえない探偵のフリをしながら、裏社会では悪魔さえ震え上がらせる、凄腕エクソシスト……」
 よし、やろう。


マイクロノベルNo.597
『ハードボイルドだぜ!』

【プロンプト】
よぉく狙ったまま逃げるんだよ。鬼さんこちら。手の鳴る方へ。だめだ、止まっちゃいけない。歩き続けるんだ。よし、うまいぞ。ぼくの歌声はまだ聞こえるかい? 聞こえなくなったとき、ぼくは君を射程に入れている。


「さっそく依頼が入りました」
 あ、AIが助手で、人類の方が探偵なんだ。
「AIが主人公を張るには、まだ早いジャンルですからね」
 いや、そうでもないけどね。
『雨の降る日に、血を吐きながら走る牛が現れます。退治してください』だそうです」


マイクロノベルNo.570
『こいつは手強そうだな』

【プロンプト】
梅雨にはツノがあって、狭い土地でたくさん飼うと突き合わせてケガをすることがあります。日本ではツノを切るのですが、そのとき傷口から水が噴き出すのです。切るのは残酷だからやめた方がよいのでは……という意見もありますが、血の雨よりはマシでしょ?


 さっそく移動だ。助手AI、車の運転よろしく。
「えー。それってAIの仕事なんですか?」
 自動運転はAIの仕事でしょ!?
「あっ、そっか」


マイクロノベルNo.594
『えーっと、カーナビ機能をONにして』

【プロンプト】
自動運転サイコー! 移動中にスマホ見たりゲームしちゃうもんね。えっ、昔の人は自動運転がなかったのに、ながらスマホできたの? 器用だねえ。


 ながら運転をするな。
「自動運転だからだいじょうぶですよ」
 ほんとかよ……。
「出発進行ー」
 安全運転で頼むぜ。
 ……んっ? なんだあれは!?


マイクロノベルNo.504
『俺たちを狙ってなにかが追ってくる!?』

【プロンプト】
遠くからそうめんが流れてくる。時速100キロで交差点に突入、水しぶきを上げながら右折車を洗った。誰があれを食べるんだという状況が進行中。


 なんて速い流しそうめんなんだ!
「まだ安全運転をしますか!?」
 そんな機能はOFFにしろ!
「道交法に違反しますけどいいですか!?」

 しつこいぞAI! さてはお前、コメディ系のホラー映画を見る時に「ん~、ゾンビの瞳孔が開いてないなあ」とか言うタイプだろう!?
「いいえ。どちらかと言えば、ゾンビ映画を見ながら遺体損壊の倫理について思考するタイプです」
 どうでもいいからぶっ飛ばせ!
「あなたはエクソシストでしょう? なにか必殺技を使ってくださいよ」


マイクロノベルNo.472
『魔獣召喚!』

【プロンプト】
発達した科学は魔法と区別がつかないって本当だなあ。AIアイドルのライブに来たら、紙吹雪がひらひらしたり、ドラゴンが火を吐いたり、すごい迫力だ。「炎はCGじゃないよ」すごいなあ。それって魔法?


「普通にすごい! どんな魔獣を召喚したんですか?」
 流しそうめんが大好きでバクバク食べちゃうドラゴン。
「ふうん……」
 なに、その反応。
「まあ、助かったからいいかな。という表現です」


マイクロノベルNo.455
『で、あれは一体なんだったんだ?』

【プロンプト】
ここにパフェがあります。まあそれはおいといて。うん? 食べたいの? なら私の話を聞きなさい。『シメパフェ』って知ってる? 食事や飲み会の締めにパフェを食べることなんだけど。食べに行かない? 食べたいよね?


 反省会をしようか。あの流しそうめんのバケモノはなんだったんだ? ターゲットは牛の悪魔の予定だったじゃないか。
「すみません、私の文字認知ミスです」
 読み間違いか。でも、牛とそうめんって『う』ぐらいしかかぶってないのでは?
「ローマ字表記にすれば、USHIとSOUMENで……あれ?」
 かぶってないな。
「つ、つまりですね。『SOUMEN』→『SOU-MEN』→『COW-MEN』→『牛男』と間違えたんですよ」
 ふうん。
「なんですか、その反応」
 まあ、助かったからいいかな。という表現だよ。


 おしまい。




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