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【読書録】成瀬は信じた道をいく 宮島未奈

あらすじ

成瀬の人生は、今日も誰かと交差する。「ゼゼカラ」ファンの小学生、娘の受験を見守る父、近所のクレーマー主婦、観光大使になるべく育った女子大生……。個性豊かな面々が新たに成瀬あかり史に名を刻む中、幼馴染の島崎が故郷へ帰ると、成瀬が書置きを残して失踪しており……!? 読み応え、ますますパワーアップの全5篇!

感想

 待望の続編!今回も成瀬の周りの人たちの視点が5編収録されている短編集でした。ほとんどが新キャラであり、前作とはまた違った雰囲気となっており、新たな成瀬あかりを見ることができました。
 一番好きだったのはお父さん目線の話ですね。あの強烈な主人公の父親はどんな人なんだろうと思っていたら、意外と普通のお父さんでした笑。成瀬あかりは両親も半ばあきらめている感じなのが、どこか微笑ましく思いました。本当にどうやったら十代のころからあのルーティンの生活を送れるんですかね。。。そりゃあ京大も余裕で合格ですよね。。。
 このシリーズが多くの人の心を打つのは、成瀬の生き方はどこまでも自分に正直で、他人がどう思うかを一切に気にしないからだと感じます。本作を読むと、周囲の目や建前を抜きにして日ごろ生きられているだろうか?と自問自答してしまいます。そして、率直にまっすぐに人と接する成瀬あかりの姿がとてもまぶしく見えると同時に、爽快さを感じるそんなところが最大の魅力だと思います。
 今作で成瀬あかりは大学生になりました。続きが出るとしたら、大学生活と社会人になるまで描かれるんでしょうか。成瀬が何になるかはとても想像できませんね。首を長くして待ちたいと思います。

 今回はこの辺で終わりたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

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