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【読書録】成瀬は天下を取りに行く 宮島未奈

あらすじ

島崎、わたしはこの夏を西武に捧げようと思う」。
各界から絶賛の声続々、いまだかつてない青春小説!

2020年、中2の夏休みの始まりに、幼馴染の成瀬がまた変なことを言い出した。
コロナ禍に閉店を控える西武大津店に毎日通い、中継に映るというのだが……。
M-1に挑戦したかと思えば、自身の髪で長期実験に取り組み、市民憲章は暗記して全うする。
今日も全力で我が道を突き進む成瀬あかりから、きっと誰もが目を離せない。
発売前から超話題沸騰! 圧巻のデビュー作。

感想

 今結構話題になっている本作。タイトルがとても他人事とは思えなかったので、書店で発見したときに即購入しました。ちなみに私は天下を取りに行こうと思ったことはありません!

 本作の魅力はズバリ爽快感、この一言に尽きるかと。主人公の成瀬あかりは周りの目など全く気にせずに自分で決めたことにひたすら邁進する性格です。こんな風に生きられるのがきっと一番幸せなんだろうなと感じさせてくれるレベルのブレのない人です。
 全部で6篇のうち5篇は成瀬に何らかの影響を受ける周囲の人たちの視点で描かれています。そこで、成瀬の強烈な個性を色々な登場人物越しに見せつけられます。そして最終章でついに成瀬視点の物語が始まります。そこで成瀬も一人の十代の少女である部分が垣間見られ、とても愛おしくなりました。
 とにかく読み終えたときの充実感がすごい作品でした。ミステリばかりじゃなくこういう作品も読むべきですね。。。
 作者のデビュー作ということで、今後の著書がとても楽しみです!!できれば続編を書いてくれないですかね?
 今回はこの辺で締めようと思います。最後までお読みいただきありがとうございました!


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