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クリストファーノーランの地平

「形式と内容の一致にこそ美がある」とは美術史における一つの終着話ではあるのだが、その言論人の最たる例の1人がグリーンバーグだろう。 バーネットニューマンのカラーフィールドペインティングを、形式性であり、近代美術の到達点と捉えた。 ニューマンのジップが、構成主義の残滓であるならば、ノーランが描く映画の形式主義は全く別の意味での残滓と捉えられるべきだろう。 ハンスジマーのリズムが作る倍音のドラマ性により、我々はグリーンバーグの先の世界へと誘われる。 ノーランの作品に一貫し

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