レレレのおじさん【エッセイ】
さて、、「おでかけですか?レレレのレ」というフレーズを聞いてすぐにホウキを持ったおじさんのビジョンとあの独特の節回しが脳内再生される人ってどれぐらいいるんだろうな。ふと思った。
ちなみにそのホウキを持ったおじさんをレレレのおじさんという。本当の意味で分かるのはきっと40歳前後から上の世代。
あれは天才バカボンって漫画に出てくるキャラの一人なんだけど、いつも路上でホウキでゴミを掃いているおじさんだ。そして目の前を通りがかる人すべてに「おでかけですか?レレレのレ」と声をかけるだけの存在である。
たぶん居ても居なくても天才バカボンの各ストーリーは成り立つ。特に意味もないからね。
でもね、なんというかなー。ああいうのが居ないと天才バカボンという漫画の世界観はそもそも成り立たない。そんなひときわ目立つ脇役的な存在がレレレのおじさんだ。
現実世界にはまず居ない。だってさ、、ちょっと想像してみてほしい。いつ通りがかっても必ずずっとその場所で掃除し続けているおじさんがいてさ、毎回声を掛けられるんだ。「おでかけですか。レレレのレ」と、、
そう考えるとちょっと怖くないですか?
だからあくまで漫画の世界での話だと思っていた。架空の特別な存在。現実には存在しない。そんなやつはおらんやろ。と、、
でも大人になってレレレのおじさんはそんなに特別な存在ではないと思うようになった。いや、レレレのおじさんそのものはやっぱり私の身近には居ないんだけど、レレレのおじさん的な何かは絶対に居るんだよね。
意味があるのかないのか分からないけれどもいつも通りがかるとそこに居るっていう存在。
例えばさ、、ツイッターなんかを観察してごらんよ。ほら、いつ見ても下ネタばかり発信してるおじさんだっているじゃない?悪さもしないし、いつもいるしさ。ある日思ったんだ。『あ、僕のレレレのおじさんを見つけたぞ』ってね。
レレレのおじさん的な何かは世の中にたくさん存在している。
そういう私だってそうだ。傍から見ればお金にもならない文章を「はい、どうぞ」とnoteに発信している存在という意味ではこれまたレレレのおじさん的な何かなのである。
誰かの人生にとって私や、もしかしたら貴方自身もレレレのおじさん的な何かなのだ。そう思わないか?
これがいいことなのか、悪いことなのかはとんと分からない。でもバカボンのパパ的に締めくくるとすればここは「これでいいのだ。」となるのだろう。
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ここのコメントを目にしてくれてるってことは最後まで読んでくれたってことですよね、きっと。 とっても嬉しいし ありがたいことだなー