マガジンのカバー画像

AI時代のキャリアと人生【+仕事に役立つAI最新情報】

44
仕事に役立つChat-GPTの使い方、AI関連ニュース解説。時に哲学、倫理、教育、社会の各論を交えて論じ、新時代の仕事と人生を考察します。
運営しているクリエイター

記事一覧

Claud3(クロード3)は Chat-GPT4を超えた,は本当か?[Chat-GPT以外の生成AI①]

 最近、「Chat-GPT以外にも色々と生成AIが登場していますが、Chat-GPTよりいいものってあるのですか?」という質問をよく受けます。  先日の記事でも、日本製の大規模言語モデル(LLM)について紹介しました。  そこで、最近評判になっている、Chat-GPT以外の生成AI、その中でも、文章を書いたり、要約したりといった、言葉を扱う生成AI(言語モデル)について書いていこうと思います。  第1回は、「Chat-GPT4を超えたのではないか」と評判になっている「C

NTT,KDDI...和製LLMの必要性 -Chat-GPTではだめなの?【後編】

 前編の続きです。  大規模言語モデル(LLM)には、ソースコードが公開されていて無料で使えるオープン系と、ソースコードは公開されていないクローズ系があることをお話ししました。 国産独自LLMの必要性  NTTやKDDIが、独自のLLMを持ちたい、開発したい理由は、日本の特定分野、業界、会社用に、完全カスタマイズしたLLMを構築するには、クローズ系のカスタマイズではできないからです。  前編で説明した通り、プロンプトエンジニアリングや、ファインチューニングにより、Ch

NTT,KDDI...和製LLMの必要性 -Chat-GPTではだめなの?【前編】

 最近、こんな質問を頂きました。 「NTT、KDDIなど、日本製のLLM(大規模言語モデル)のニュースを最近よく見かけます。OpenAIのChat-GPTに日本語LLMは勝てるのでしょうか?」 「GAFAMなどの米国企業は、膨大な資金力を持ち、DVIDIAのGPUを独占してるとnoteに書かれていましたが、資金力も少なく、GPUも使えない、日本企業に勝ち目はあるのでしょうか?」  ご指摘の通りで、優秀で汎用的なLLMを開発するには、そしてコンピューティングリソースや優秀

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 08[ プロンプト入力26の原則]を読み解く⑦強調したいことは何度も

 大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」。モハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが発表したこの原則の補足説明、今回は⑱からです。 ⑱繰り返しの使用:特定の単語やフレーズを複数回使用→◎強調したい単語を、何度も繰り返し入力  Chat-GPTをはじめとした生成AIに文章を作ってもらう、絵を描いてもらうとき、特定の「何か」を強調したい時がありますよね。  その場合、強調したいことを、単語、フレーズとし

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 07[ プロンプト入力26の原則]を読み解く⑥英会話スクール不要!?のプロンプト

 モハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが発表した、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」。今まで⑭までの補足説明をしてきました。  今回は⑮からです。 ⑮テストを含む指導:テストを出してもらい、自分の理解度を試す→△理解度に対応させる際はイマイチな場合も ◎Chat-GPTを講師とした英語学習法は必見  このプロンプトは、2つの使い方があります。  まず、Chat-GPTに何かを説明してもらい

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 05[ プロンプト入力26の原則]を読み解く④魔法の呪文!

 アブダビのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが発表した、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」。その①~⑧まで補足説明をしてきました。  今回は⑨、⑫の説明です。有名なプロンプトの「呪文」も含みます。 ⑨明確なタスク指示:「あなたのタスクは」と指示→◎「どんな役回りで、何をしてほしいのか」最初に伝えよう  僕たちはChat-GPTを使う時に、それが質問なのか、雑談なのかを深く考えずに、プロン

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 06[ プロンプト入力26の原則]を読み解く⑤知っておきたい「逆質問」テク

 先月、アブダビのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」を発表して話題になりました。  今まで、全26個のプロンプト入力のコツの①~⑫について、補足説明しています。  その続きです。 ⑬偏見の排除:「偏見を持たず、ステレオタイプに依存しない」と指示→△今は起こりづらいが、予備知識として(+事例)  これは、思想系、特に政治のことについて質問する時に使うと

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 04[ プロンプト入力26の原則]を読み解く③

 アブダビのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが発表した、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」。その①~⑦まで補足説明をしてきました。  今回は⑧の説明です。 ⑧プロンプトのフォーマット:###Instruction###」で始め、適宜「###Example###」や「###Question###」を含める→◎「プログラミング」のように書くのが一番いい  これは、簡単に言うと、Chat-GP

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 03[ プロンプト入力26の原則]を読み解く②

 先月、アブダビのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」を発表して話題になりました。  それを受け、前回の記事で、全26個のプロンプト入力のコツの①~③について、補足説明させて頂きました(一覧は、こちらの ↓ 記事内、また本記事末にも掲載しています)。  今回は、その続きの④~⑦まで、になります。  では、始めましょう! ④肯定的指示の使用:否定的な言葉

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 02[ プロンプト入力26の原則]を読み解く①

 Chat-GPTの使い方について、先日、実際の使い方を書いてみました。  「会話、対話するというスタンスが大切なんですね」というコメントも頂き、ありがとうございます。その通りなのに加えて、使い方のノウハウにも、もちろん意味があります。  先月、アブダビのモハメド・ビン・ザイード人工知能大学 (MBZUAI) の研究者グループが、大規模言語モデル(LLM)とのインタラクションを最適化するための「26の原則」を発表して話題になってます。  原文はこれです。 日本語訳「2

【実例付】Chat-GPTの使い倒し方 01タイトル(題名)付け

 「Chat-GPTを使っていない」という人がこの頃増えた気がするのを受け、「相手をヒトと思って、こんな風に会話するといい」という実例入りの記事を先日書いたところ、多くの反響をいただきました。 AIと関わり続けることの重要性 AIは幻滅期に入る、でも、その間にもAIを使い続けた人が、近未来に「AIを使う側のヒト」になると僕は確信しています。  僕自身は、昨年、プログラミングでChat-GPTと最も多くの時間を過ごしました。でもこれは一般的ではありませんので、それ以外の例を

AI共存社会では,[エラー値]を出すことが僕らの価値になる

 昨年、AIについて、色々な方から質問をされました。  その中で多かった質問が、Chat-GPTが普及したら、仕事が奪われるのか?ということでした。 人間がAIに勝る価値 僕は、AIが今後「強いAI」になって言った場合に、ヒトとしての価値の1つに、「エラー値」を出せることにあると思っています。  説明の前に、そもそもChat-GPTがどのように動いているかを、改めて考察してみます。 Chat-GPTは平均的な答えを返す Chat-GPTはどのように動いているのかについ

【実例付】有料版を1年使い倒して判った,Chat-GPTを頼れる相棒にする方法

 2023年も、あと1日になりました。振り返れば今年は、生成系AIの出現による激動とともに始まった年になりましたね。 「AIを使うヒト」「使われるヒト」の二分化が始まった Chat-GPTがリリースされて1年が経ちました。  「Chat-GPT、使っていますか?」と質問したら、「よく使っていますよ」と答えるのは10人に1人ぐらい。大概の方の反応は、「使ったことは何回かあるけど、そういえば最近は使わなくなったなぁ」というものです。 「AIに使われるヒト」の振り分けが始まっ

【AIニュース速報】OpenAI前CEOサム・アルトマンが,Microsoftに入社 -MS社 Satya Nadella氏の発言

  MicrosoftのCEOである、Satya Nadella氏が、  「電撃解任された、OpenAIの前CEOであるサム・アルトマン氏が  Microsoftに入社する」と発表しました。(日本時間11月20日16:53のX)  これが本当なら、Microsoftのco-pilot戦略は世界を制するかもしれませんね。 AIの世界観を一変する可能性が大きな、画期的な戦略  co-pilot戦略については、また書きたいと思いますが、AIの世界観を一変する可能性が大き