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ナカさんの寄席日記 渋谷らくご 上方らくごの怪獣:福笑、登場!

おそらく6年ぶり位の渋谷らくご。まだ落語ファンになりたての頃、柳家喜多八師匠が見たくて行ったのでした。谷根千エリアに住んでいる私にとって渋谷はとてもハードル高い。山手線の真反対だし・・・コロナ感染拡大中だし・・・どうやって大都会渋谷のユーロライブまで人混みを避けて辿り着けるか・・・熟考の結果、地下鉄で代々木公園駅まで行き、そこから円山町にあるユーロライブまで歩くことにしました。GoogleMapは裏道をナビするので迷うかなーと思いましたけど、そんなことなく15分程度ですんなり辿り着くことが出来ました!巨大な渋谷駅の中を歩きスクランブル交差点の人混みを考えれば多少遠くても地下鉄ルートを選んで良かったです。
ユーロライブ、178席をコロナ対策で上限80席で公演。オンライン生配信も行っていて今ではリアル客数を上回る公演もあるようです。寄席とは全く違う雰囲気、フワフワの座席。マイク音質がべらぼうに良いのに驚きました。

まず柳家あお馬さんであくび指南。マクラでは「コロナ禍の熊さんと大家さんはこんな感じでしょうか」と茶を飲むのに手の除菌とマスクを外す仕草。コロナの苦労も笑いに変えるさすが噺家さん!柳家小せん師匠のお弟子さんなのでそつなく上手です。すっきりとしたあくび指南でした。
次に立川寸志さん。お血脈を現代的クスグリをたっぷり入れて。立川流のホープ、寸志さん。44歳で入門と非常に遅いスタートですが真打昇進カウントダウンプロジェクトも11月から始まり真打までもうちょっと!期待です!

2分のインターバルをはさみ、後半は春風亭百栄師匠。ネタは「マザコン調べ」実は初聴きかもしれない(YouTubeで半分くらい見た程度)。古典の「大工調べ」をベースにした新作落語ですが、ストーリーも面白いし百栄師匠の落語がとにかく巧い!!マザコン男のお母さんの言い立てがスゴイ!きっと百栄師匠が大工調べやっても巧いんだろうなぁと思う(絶対やらなさそうだけど)。百栄師匠は寄席だと軽いネタで降りてしまう事が多いけど、独演会や二人会だとしっかりネタ聴くことが出来るので、今日シブラクでマザコン調べ聴けて良かったなーこれだけでも得した!と思いました。
最後に上方から笑福亭福笑。フニャフニャ~っと脱力系で面白い。古典落語「猫の恩返し」にコロナ時事ネタを混ぜ込んで、ワチャワチャと面白かった。上方落語、言葉のリズム感や体を大きく動かす躍動感も楽しいですね。

久々のシブラクでしたが、6年間行かなかった主な理由は交通の便でした。千代田線代々木公園駅を利用すれば快適ということが分かりましたのでこれからは好きな噺家さん出る時に行ってみようかなと思います。終演後、奥渋谷と呼ばれる静かな町を、落語の余韻に浸りながら歩くのも悪くないです。

今は亡き喜多八師匠が出演した時「こんな落語会は長く続かないだろう」寄席の風情がないとかブツブツ言ってたっけな。。。6年も続いてますよ、師匠(笑)。山手線の南側に寄席の定席がない中、シブラクは頑張っています。

渋谷らくご
2020年11月17日(火)20時の回
柳家あお馬 あくび指南
立川寸志 お血脈
春風亭百栄 マザコン調べ
笑福亭福笑 猫の恩返し


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