見出し画像

ナカさんの寄席日記 三遊亭圓朝を聞く会

タイトル通り、すべて三遊亭圓朝作の落語でネタ出しの会。正雀師匠と燕路師匠がお目当てで見に行きました。
さすがに前座噺で圓朝作は無いので駒平さんは「道灌」。次に三木助師匠で「黄金餅」この噺はグロテスクな場面があるせいか、あまり聴くことがない噺です。しかもソノお金で餅屋さん開業しちゃうって…ちょっと変な噺ですよね。でも人間のエゴを描いていて面白いと思う。次に菊志ん師匠「縁切榎」色気のある噺で師匠に良く似合う噺と思いました。仲入り後に燕路師匠で「死神」丸顔の可愛い師匠の死神!とても良かったです。変に怖がらせるような演出は好きじゃないのでこういう普通の死神で良いと思います。トリに正雀師匠で「福禄寿」。この噺はほぼさん喬師匠でしか聴いたことなく(あとはCDで圓生くらいかな)、正雀師匠のもきっと素晴らしいに違いない!と期待を膨らませていましたが、予想通り素晴らしかった!文学的といいましょうか。正雀師匠の語り口は淡々としていますが、それが逆に噺の持っている魅力を引き立てているように思います。さすが圓朝の流れをくむ芝居噺を得意とされている師匠です。雪の降るモノクロの世界を上手く描いていました。素晴らしい企画内容の落語会、ありがとうございました。

ただ、客席がいろいろとゴタついていて(三木助師匠の時から)、演者さんも気になってしまっただろうし、お客さんも集中できなかった事がとても残念でした。コロナ禍で色々な事に気を付けないといけないご時世、観客も周囲に気を配り思いやりを持って安心安全な行動しないと思いました。

2021/10/7
三遊亭圓朝を聞く会 江戸東京博物館小ホール
駒平 道灌
三木助 黄金餅
菊志ん 縁切榎
燕路 死神
正雀 福禄寿


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?