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ナカさんの寄席日記 第45回志ん陽の会

自宅から徒歩圏内の落語会。開演時間が15時と中途半端な時間ですが、落語終わって散歩がてら買物して、早めの夕食というノンビリ日曜日コースです。今回はネタ出しが一眼国ということでとても楽しみ!
一眼国って好きなネタなのですが、あんまり演る人いないんですよね。入船亭扇辰師匠くらいでしょうか。シュールで面白いと思うんですけどね。

まずは松ぼっくりさんで初天神。どんどん上手になってますね。サゲはお父っつあんが団子をポチャン、金坊もポチャンの親子ポチャンでした🍡🍡
続いて志ん陽師匠が高座へ。マクラで「松ぼっくりは団子食べるのだけはアタシより上手。ずっと団子食べてたらいいんじゃないですかね。」と初天神団子シーンをべた褒め(笑) 志ん陽師匠は前座の頃、緊張のあまり口がカラカラになってしまい、蜜を舐める「じゅるじゅる~」が上手く出来なかったんだそうです。きっと師匠は弟子を見るたびに自分の前座の頃や自分の師匠を思い出したりするんでしょうね。師弟愛ってイイですね。
一眼国。良かったです。志ん陽師匠の「え、えぇ~?!」って困り顔が毎度とても可愛い(エクボのおちょぼ口)のでまた何処かで聴きたいです。一眼国もぞろぞろとか田能久みたいに民話由来の落語なんでしょうかね。シュールなネタではありますが、結構深い内容なので心に残る落語かなと思います。一つ目が珍しいのは自分たちが二つ目があるからで、一つ目たちにとってみたら二つ目は珍しい化け物なわけです。自分の物差しでばかり考えてはいけないよ、というような眼目なのでしょうかね。
寄席の踊りは「ずぼらん」でした。大きな体で切れ味抜群の志ん陽師匠の踊りが見られるのも楽しい落語会です。

後半は粗忽の釘。先日菊太楼師匠で聴いたばかりですが大好きなネタなので嬉しい!!落ち着け、落ち着け、と自分に言い聞かせながら一服するところがとても可笑しかった。志ん陽師匠のは盥で行水、底が抜けて電車ごっこでチンチ~ンと引っ張るのが爆笑です。同じ古今亭でも少し違います。志ん陽師匠は志ん朝の弟子、菊太楼師匠は志ん朝の弟弟子の圓菊の弟子なので「いとこ同士」ということになりますか。いま古今亭は個性豊かでとても芸の良い人が揃っていますので楽しみな一派一門です。

2021/5/23 養源寺 第45回志ん陽の会
松ぼっくり 初天神
志ん陽 鰻屋
志ん陽 一眼国 ~ずぼらん~
 仲入り
志ん陽 粗忽の釘

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