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足首捻挫リハビリ【関節機能回復期】

こんにちはNAKABAです。

靭帯が切れていても走り続ける。骨折していても試合に出る。関節の軟骨が無くても気にしていない。信じられないくらいタフな選手を目の当たりにしてきた経験があります。ですので、正解は何なのかと悩むことがあります。

基本をしっかり抑えた上で、イレギュラーにも対応ができる!そんなトレーナーを目指したいです!

足首の捻挫について考えるとき「急性炎症軽減期」「関節機能回復期」「基本動作獲得期」「スポーツ動作獲得期」に分けて考えるとスムーズな回復に繋がります。

今回は炎症が落ち着いた後の「関節機能回復期」について解説したいと思います。
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「急性炎症回復期」から「関節機能回復期」への移行のタイミングは、【患部の熱感が引く】です。

スポーツ現場に関わっていると、「関節機能回復期」を上手く過ごせていない選手が多いことに気づきます。

ありがちなパターン

●患部に痛みがあるため安静にしてしまう。
●気持ちが焦り無理して動かし過ぎてしまう。

本来やるべきこと

●患部外のトレーニングから始める
●損傷を広げないように気をつけながら動かす
●協調運動を意識して動かす

この時期の過ごし方について、正しい知識があると、その後のパフォーマンスが大きく変わります。


痛みのチェック

痛みがあると、周囲筋のスパズムや代償運動を引き起こします。どんな関節運動や荷重動作で痛みが出るのか確認しましょう。痛みの度合いを10段階で答えでもらい、変化を確認しましょう!


安定性のチェック

整形外科テストにより関節をつなぐ靭帯に緩みはないか、関節の不安定性をチェックします。明らかな不安定性やストレス痛を認める場合は、テーピングや装具使用を検討しましょう。


関節可動域の改善

歩行や走行に必要な、足関節背屈の可動域が中間位、内がえし、外返しで必要になります。制限因子となり得るものに、腓骨筋群、足趾屈筋群、下腿三頭筋、屈筋支帯などの柔軟性の低下や、足関節・足趾屈筋腱の滑走性低下があります。痛みが落ち着いてきたら、荷重位での背屈可動域運動を改善させていきます。


筋力回復

足関節周囲筋(後脛骨筋,腓骨筋群,前脛骨筋, 腓腹筋,ヒラメ筋)の評価、治療は単関節から多関節へ、等尺性収縮から求心性収縮や遠心性収縮へ段階的に進めていきます。また足底内在筋の強化も重要です。


協調性の向上

地面に足をついて身体を動かすと、足関節は体幹、股関節、膝関節と連動して動くため、この連動性をスムーズにする必要があります。具体的なトレーニングとしてフロントプランク、サイドプランク、ブリッジなどがあります。


次のステップへ

「関節機能回復期」を卒業して「基本動作獲得期」に移行するタイミングは、体重を乗せた運動ができるかです。スクワットやカーフレイズを丁寧に確認しましょう。十分に体重が乗せられないまま、高負荷のトレーニングを行うと、代償による他のケガに繋がりますので、無理は禁物です!


関節機能回復期まとめ

●この時期安静にしてしまうと、患部以外も弱ってしまいます。また十分な可動域や筋力が戻らないため、再発しやすくなります。
●この時期を飛ばして「基本動作獲得期」に移行してしまうと、他の部分が代償し過負荷となり他のケガが生じてしまいます。
●痛みが多少あっても、最大可動域を獲得し、筋力を少しずつ上げていくことが重要です。
●患部以外は普段以上にしっかりトレーニングを積みましょう!

NAKABA

●参考 「アスレチックリハビリテーションガイド」文光堂

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