2020年になった時に
ついに2020年か、オリンピックで盛りあがり関連商品とか売れまくるだろうとか漠然と考えていた。

「新型コロナ」
が中国で大流行し始めている。
そういうニュースが入ってきても

日本は大丈夫だろう。
自分は大丈夫だろう。
と根拠のない気持ちを持っていたが
日本や世界で感染者が出始めてる状況を見て、これは本当に大変な事が起きている。
とやっと気づいた。

ある日の仕事中の売場での出来事。

当時の上司の澤乃井さんが
「なかちゃん、ペーパー類が売場から1個も無くなってる、ヤバイ！ヤバイ！」と慌てている。
おかしい？
ペーパー類は30分前に追加したばかり
しかも今日は平日。一度追加すれば半日は持つはすである。
なぜ？

その日の夜のニュースでわかったが、この日はSNS等で「トイレットペーパーが無くなる」というデマが拡散され、それを沢山の方々が信じて、そういう事になった事がわかった。

翌日、自宅近くのドラッグストアは早朝から長蛇の列。私が働くお店も開店前から行列が出来た。
その日にトイレットペーパーの入荷がない旨をお客様に伝えると殆どのお客様が帰っていった。
中には罵声を浴びせて行く方も少なくなかった。

その後も

「学校一斉休校」

「都知事の会見」

「緊急事態宣言」

の度に今度は食料品をまとめ買いするために
スーパーマーケットには人が溢れかえった。

売上は飛躍的に伸び続けるが毎日莫大な仕事量、そして問い合わせ（主に商品の入荷について）が殺到。
休みの日はあまりの疲労で外出できず（まあ自粛期間ですからいずれにしても出られません）自宅で一日中寝ていました。
比較的、接客が好きな私も売場に出るのが怖くなっていました。

そんなある日、SNSで
「スーパー業界」
という言葉がトレンド入りしていた。
考えてみたら長い事、スーパーマーケットで働いてるけど、こんなに注目されてるのは初めてかもしれない。
どんな言葉が書いてあるか？
おそるおそる見てみると、現場の声、それに対する激励が多かった。

翌日売場で仕事をしているとお客様から
「大変ですが頑張って下さい。」とか
「いつも、ありがとう」という声を
沢山いただいた。

自分の人生の中でこれほどまでに沢山の方々から必要とされた事は、かつてなかったように思う。

「まだまだ必要とされてる」

そう思った時に再び力が湧いてきた気がした。

とあるスーパーマーケットのおっさん44才
今が1番輝いてる時かもしれない。

戦いはこれからだ。

今日も笑顔で(^^)