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自己紹介

はじめまして。日本画家の中井智子と申します。
幼い頃から絵を描くことが好きでした。

実家は絵画教室をやっていて、は油画、はガラス絵を描いていました。
常にそばに画材があり、いつでも描き始められ、絵を評価してくれる人々に囲まれた恵まれた環境で育ちました。

自然な流れで絵描きを志し、さまざまな画材を経験していく中で、いちばん描きやすかったのが水彩絵の具でした。大学の専攻を選ぶ際には、絵画系は油画か日本画の二択だったので、何となく水彩っぽい(と思われる)日本画専攻を希望しました。一浪して、予備校でみっちり基礎(鉛筆デッサンと静物着彩)を叩き込んだ後、藝大に入学しました。
入学してから、初めて日本画を学び始めたのです。

日本画のいちばんの魅力は何と言っても、岩絵具の美しさだと思います。
キラキラと光を反射して、透明感があり、重ねることで様々な色彩が生まれます。そして、思った通りに描くことが大変に難しい画材です。
ひとつひとつ、膠と混ぜて作る。色によって重さが違う。粒子の荒さ。
湿度と温度による変化…
どれをとっても簡単なものは無く、めんどくさがりの私には無理そうと思われました。が、キラキラ岩絵具の魅力の方に軍配が上がり、何とかこれまで描いてこれました。

学部では「源頼朝像」「高松塚古墳壁画」「絵因果経」などを模写する授業があり、それがとても楽しく、また絵具の勉強にもなると実感しました。
さらに学ぶべく、大学院では模写の研究室に進み、源氏物語絵巻の現状模写をする機会に恵まれました。約1000年前の絵師が表現したものに直に触れる有難い経験ができました。模写することで、色の出し方や線のことをちゃんと自分の中に取り入れられたのです。

卒業後は、毎年展示は必ず1回はしようと決めて、自由に制作をしてきました(無所属)。最近ようやく自分が描きたいものは何なのかわかってきたような気がしています。展覧会に来て下さる方、絵を買って下さる方、応援して下さる方には感謝しかありません。おかげさまで画家として生きています。
普段の制作のほか、の作ったハープに絵を付けたり、絵本などの挿画の仕事もしています。

どんな絵の仕事でも、美しく物語性のある表現をしたいと思っています。


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