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Lyrics #74 手紙

熟年の知人がこの春にパートナーと別れ、東京の街を離れることになったと知らされた。
日本で熟年離婚という言葉がいつ頃から流行したのか、ちょっと思い出せないが、法的な婚姻届出がなく、事実婚の関係で別れることも含めると、公にされている離婚率を相当上回るのではないかと思う・・・。

これまでいくつか「別れ」のシチュエーションで作品を書いてみたが、今回は、仕事一辺倒だったこの知人をモデルに歌詞を作ってみた。

これから、新らしい仕事の関係もあってアメリカのニューポートに行くという。前の晩にちょうど東京で会って、パートナーと別れることを初めて聞いた。
半年前には転職も自身で決めていたらしい。
あまり詳細には書けないが、離れて暮らすことになるのなら遠くで、ということで海外勤務を希望していたようだ。

最後に「彼女には今日手紙を投函したよ、改心して一人で再出発するさ」と聞いて、彼女への想いも感じ、彼なりの寂しさ、その哀しさを知った。
ロードアイランド州はいいところだ。もし、僕にも行く機会があれば・・・、と話してみたが、どうやら短い期間で、西海岸へまた移動するらしい。

彼の人柄を少しはわかっているつもりで、帰りの電車の中、熟年のカップルを見て、時間の枠を拡げれば彼もパートナーもこれまで長い間ともに幸せだったのではないのかなぁ・・・と思えた。

人生の節目はたくさんあるし、生活環境もいろいろ変わる。新しい人生を歩むときに住んでいる場所を変えらることは恵まれているのかもしれない・・・。

ということで、知人が「初めて書いてみた手紙」を想像し、タイトルにしてみた作品です。

Lyrics #74 手紙

この椿の花が いつ頃咲くのかも
何も気にもせず  知らないし
去年の夏は 何処へ行ったのか
忘れてしまってる
そして君のまなざし その瞳が
変わってしまったことを
いつからか 気にしてた
どちらかともなく
こんな日が いつか来ることを
哀しい予感だと 知っていながら


君の髪がこんなにも 短くなった日をまた
こたえられず 戸惑ったこと
去年の初雪が いつ頃だったのか
忘れてしまってる
別れを決めたことに 後悔しない
それも二人で決めたこと
きっと これでいいと
遠く別々に
離れることがいいと決めて
この街を 出て行くことにしたんだよ


新しい出逢い 幸せを祈りつつ
最後は自分らしくない
言葉を並べて
新しい街から
初めての 手紙を君に送る
届いたら 読んだ後に捨ててほしいと



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