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【レポート】NFT WEEKS TOKYO オープニング配信『6.映画×NFT』

○まえがき

いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。中村尚裕です。

私、さる2021年12月10日に開かれました『NFT WEEKS TOKYO オープニング・セレモニー』にオンライン参加(聴講)して参りました。

このイヴェントの模様については、こちらの配信URLにて録画をご覧いただけます。

昨今のART事情で熱く語られる『NFT』。『メタヴァース(メタバース、MetaVerse)』というバズ・ワードと結び付けられて、単語自体が独り歩きどころか独走している感も拭えませんが。
 かくいう私もNFTを理解しているうちには入りません。ただ、その可能性についてはワクワクしております。

ここではそのNFTにまつわる活用の考え方とその事例を、私なりの考察を交えてご紹介。ただし私が創作者の一人でもある関係上、考察は『創作の世界へNFTがもたらすであろう変化』にも及びます。よろしくお付き合いのほどを。

○前回の記事はこちら。

◎『映画×NFT』

○はじめに

NFTの第一印象は『さっぱり解らない』――これは最先端の数々をものにしてきた、NOMAの太一監督の言葉です。私も然り。ただし太一監督の場合は、2017年時点でのことですが。

クリプト(Crypto、暗号資産)業界のスピードは、ARTISTが誇るはずのスピードとヴィジョンを圧倒したといいます。これは誇張でも何でもないようで、かのハリウッドですら眼を逸らすほどであるとか。
 そのクリプトが、特に代表格であるNFTが、いかに映画と相乗効果を紡いでいくのか。
 今回は、この映画を軸として、私なりの考察を交えつつお届けしたいと考えます。よろしくお付き合いのほどを。

○現状認識

まずは現状として提示された認識を。
 それは、作品(映画)制作に携わっているARTISTが、正しく【価値】化されていない――というものです。
 ごく一部の超売れっ子を除いて、ARTISTのほとんどは下請け扱い、作品を自分の成果物として世に問うこともできません。それどころか、制作資金も満足に回ってこない場合が多々あります。
 この一方で、現状の業界は、中央集権型の企業が運営しています。組織の末端にいる(と見なされている)ARTISTは、企業組織の中では最底辺に位置することになります。
 この状態でARTISTを【価値】化するのは、不可能です。元より、ARTISTに最適化された組織でもありません。

では、とARTISTの【価値】化を目指すなら。新しい業界を起動する方が、話は早いわけです。重厚長大な中央集権型組織が、そう簡単に変わるわけもないからです。

○ARTISTを【価値】化する

では、どんな姿を目指すのか、と申せば。
 理念として提示された考え方はこうです――ARTISTを【価値】化して、彼らに直接資金が運ばれるようにしたい。
 そして、その突破口たり得るのがNFT、というわけです。

では、具体的にはどうするのか。
 NFTは、作品制作のプロセスから関われるのが大きな特徴と言えます。制作陣然り、観客側であるファンも然り。
 これは私なりの解釈ですが、例えば『作品制作過程の成果物、この一つ一つにNFTを発行していく』という手に思いが及びます。
 これら成果物それぞれに紐付けてNFTを発行する――というのが最初の段階。この際に、NFTが流通した場合に発生する収益、その一部を著作者であるARTISTへ還元する仕組みを埋め込むことも可能です。

○プロセス・エコノミィとその効能

ここに絡むのがプロセス・エコノミィの考え方。作品制作のプロセスを広く公開し、この段階からファン層とそのコミュニティを獲得していくわけですね。
 こうすることで、成果物それぞれに対して【価値】やファンを結び付けていくわけです。NFTは、それを仲介する存在というわけです。
 もちろんこの段階では、成果物に認められる【価値】は絶大というわけではありません。ただし作品やそのプロセスの成果物に対して、早期から眼を付け出資してくれた、つまり【価値】を認めてくれた、ファンの存在とその事実があります。ここでARTISTの心が励まされることにもなり、またARTISTに資金が届くことにもなります。

ここで、さらにプロセス・エコノミィが絡んできます。
 制作が進むにつれ、作品の完成は次第に確実性を帯びていきます。また制作の進行につれて、公開可能になる成果物の種類も数も増えていくはずです。
 もちろん、万事順調というわけにもいかないでしょう。制作プロセスの上では想定外の困難もあるでしょうし、あわや頓挫かという危機に直面することだってあるはずです。
 プロセス・エコノミィの考え方では、この困難も余さず公開していきます。それまで応援してくれていたファンを裏切ることになるのでは――そういう危惧もあるでしょう。落胆して、作品や成果物のNFTを手放すファンだって出てくるはずです。

実は、それでも構いません。

作品制作の危機に際して、逆にARTISTを応援してくれるファンもいるでしょうし、その状況で手放されたNFTを買ってくれるファンだっているでしょう。
 これが何を意味するか。
 このプロセスを通して、より強く好意を持ってくれるファンがARTISTの周囲に集まってくる――私はそう考えています。言うなれば『ファンからの好意が濃縮されていく』わけですね。

こういったプロセスが生み出すであろう――そう私が推測する現象があります。
 NFTの値上がりと、作品【価値】の向上です。

○【価値】の向上

まずその背景を。
 山あり谷あり、波乱万丈の制作プロセスは、もちろん逐一公開さします。ファンはこのプロセスに、リアル・タイムで立ち会うこととなるのです。このプロセス、言うなれば『現実世界で展開される、作品制作というドラマ』ということになりますまいか。

さてここでNFT。
 成果物一つ一つのNFTは、『作品制作というドラマ』に立ち会った証拠として存在し得るわけです。ここに【価値】を認めるファンは、少なくないのではないでしょうか――困難の果てにを偉業を成し遂げた、その証拠の記念品に【価値】が認められるように。

そして作品【価値】。
 こうした作品背景は、制作プロセスを経るに従って【価値】を増していくわけです。作品は完成までの間に、いうなればその背景をサブ・ストーリィとして【価値】を獲得していきます。のみならず『ファンからの好意が濃縮されていく』わけですから、いやが上にもファンの注目度は高まるというもの。
 これが何を意味するか。
 公開の時点で熱狂が約束されるほどの宣伝効果――という可能性に思いが至ったのは、私だけでしょうか。

○プロセス・エコノミィの果実

少なくとも制作プロセスで苦楽を共にしたファンに、作品は囲まれているわけです。もちろん、その制作プロセスで生まれた成果物も。そこには、恐らく望み得る最高のファン・コミュニティが形成されているはずです。
 このファン・コミュニティが中核となって、いわゆる『布教活動』が展開されていくことになります。『濃厚なファン層』から順に、少しづつ『比較的淡白なファン予備軍』へと、段階的に。例えるなら雪ダルマを一回一回転がしていくように、ファン層は厚みを増していくわけです。
 そしてある時点で、それまで作品に関わりのなかった一般層が気付くわけです――「おい、何か楽しそうな祭りになっているぞ!」と。雪ダルマが自ら転がり始める瞬間ですね。

さて、こういう現象を頭に入れた時に。
 NFTというツールは、『作品とその制作参加者を、制作プロセスから【価値】化していく』ことになります――それこそ制作発表の時点から。
 この事実は、作品(映画)の制作手法が大きく変化することを意味します。それこそ資金調達から、宣伝に至るまで。従来では有り得なかった作品も、NFTで個人からの支持を集めれば、制作が可能になる道理ですね。

○あとがき

これにて全6回。
 『NFT WEEKS TOKYO』にて語られた内容を、私なりに考察させていただいてお送りしました。

これで全部を網羅できたわけでは、もちろんありません。
 ましてや全部を理解できたなどということもありません。
 ただ、NFTの現状とその可能性を通して、近未来のワクワクをお届けできていれば幸いです。

よろしければまたお付き合い下さいませ。

それでは引き続き、よろしくお願いいたします。



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