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【自分】の【文体】を振り返ってみる(第2回)

 いつもご覧いただきまして、誠にありがとうございます。中村尚裕です。

 私、ここのところ『【自分】の【文体】が辿った【経緯】』を振り返ってみております。
 『【小説】の【文体】としては【特殊】な【構成】を有している』という【自覚】はもちろんありますが、その【文体】にご興味をいただいたこともまた【事実】。

 ならば【文体】の【背景】にあるものを掘り起こしてみることにも、相応の【意義】はあろう――という、これは考えですね。

 前回は執筆を始めた時点で抱えていた【悩み】、そのうち【文体】に関わるものを振り返ってみました。

・【語り】(俗に言われる【地の文】)の語尾がパターン化しやすく、特に『~だ(だった)』、『~である(であった)』が【頻出】する。このため【文体】として【単調】に映りがち
・“日本語として【一般的】とされる【文章構成】”では、(【映像】を含む)【擬似体験】的な【脳内イメージ】が構築しにくい
・“【音】としての【文章】”の【完成度】を【追求】し始めると、さらに“【日本語】として【一般的】とされる【文章構成】”の【制約】が厳しく感じられる

 ……などなど。

 これを受けて、今回はその【悩み】にどう向き合ってみたのか、そこをお話ししてみましょう。

 ◇

 まあ【落語】や【講談】、果ては【詩】に至るまでの【可能性】に親しんだ上では、“【日本語】として【一般的】とされる【文章構成】”には【執着】というものがそれほど強く育たなかったようです。この点については【幸運】と申しましょうか。その分、“【音】も含めての【読み心地】”により強く【執着】を抱くようになりましたが。

 となると。
 【文体】が【単調】に映るのは、いよいよもって【悩み】に拍車をかけるわけです。さらには“白けやすい【心理的側面】”がまたこの【悩み】を盛大に抉ってくれます。

「『~だ』とか『~である』とか、【自分】が【イキリ】まくってふんぞり返ってるように見えるよな。これって【ダサく】ないか?」(あくまで【自作】に対しての【ツッコミ】です)

 繰り返しますが、【他作】の場合はそれほどキツく感じないんですよ。【他人】の【心理】は直接読めませんし、また【創作意図】も【自分】とは異なりますから。
 ただし裏を返せば、“【自分】の【心理】”は【自分】に筒抜けですけれども。当時なりの【創作意図】はあれ、その【ツッコミ】に込められた“【観客】としての【自分】の【心理】”は【自分自身】に直撃というわけです。いやもう痛い痛い。

 さらにはこの【ツッコミ】、『【作者】は“【客観】の主”であれ』という【自分】の【主義】にも深く深く突き刺さってくるわけです。本来なら【冷静】に【客観】を決め込みたいところ、逆に【イキリ】と映ってしまっては【建前】も【本音】も総崩れ。痛いどころか悶死でもするんじゃないかという刺さり具合です。痛すぎて逃げることすらできません。

 となるともう、【自分】の“白けやすい【心理的側面】”を黙らせるには、自ら【工夫】を凝らすしかありません。

 思い切って私が採った方策は、『【自分】で【ダサい】と思った【表現】は【封印】する』というものです。要は『~だ』と『~である』を【自作】から【排除】するわけですね。他にも『~をする』とか。

 これ、言うだけならシンプルです。ただしその正体は【修羅の道】そのもの。心に決めて書き始めた次の瞬間には悟るわけですよ――例えば「……どうやって【文章】を締めくくるんだ?」と。

 いやもう早い話が一文単位で【工夫】を強いられるわけですから、頭は常時フル回転。とんでもない【荒行】になったと思い知るわけですが、だからと言って【自分】の【ツッコミ】が手加減してくれる【理由】にはなりません。いかな【茨の道】だろうと、もう【覚悟】を決めて【前進】あるのみ。少なくとも“逃げずに足掻く【姿勢】”は己に対して誇るに値するはず、【痛い】【しんどい】のが同じなら、せめて『【痛さ】の【種類】や【時期】を【自分】で選ぶ』くらいはやりたいものです。

 ◇

 さて、今回は一旦ここまで。

 何だかんだで【猪突猛進】と申しますか【七転八倒】と申しますか。←をい
 ただ、腹を括ったところは確かにあって。【前進】せずして【収穫】はない、ということは【前進】してみれば手がかりくらいはあるはず――という、これはほぼ開き直りですね。それでも“足掻く【姿勢】”の【意義】を知る上では実りがあったようです。

 次回は【猪突猛進】からの【七転八倒】で、どういう【工夫】を思い付いたか――という辺りへ話を進めて参りましょう。

 よろしければまたお付き合い下さいませ。

 それでは引き続き、よろしくお願いいたします。

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