【生徒のつぶやき】2022年6月12日

「先日、『ショーシャンクの空に』を見ました。30年ほど前の映画とは思えない面白さでした。先生のおすすめの映画は何ですか。」

〔代表より〕
私はドラマや映画を見るのが苦手だという話はよくしますが、そんな私でもいくつかおすすめの映画があります。

最初は『ベートーベン』(1992)・『ベートーベン2』(1993)です。迷い犬だったセント・バーナードがひょんなことからアメリカの平凡な家庭に拾われ、家族として受け入れられるまでのエピソードが描かれています。ほのぼのと、でもハラハラもあり、さいごはほっこりとする。安心して観られる映画です。そして、どうやってあそこまで犬に演技指導ができるのかも不思議です。

次に『天使にラブソングを』(1992)・『天使にラブソングを2』(1993)です。これは黒人女性のクラブ歌手デロリスが、ひょんなことからマフィアの愛人としての地位を追われ、キリスト教教会のシスターとして身を隠すという話です。他のシスターたちと合唱をし、最終的にはローマ教皇の前で歌う合唱団にまでなります。コメディ要素もあり、楽しみながら見ることができます。

古典作品ではミュージカル映画の『サウンド・オブ・ミュージック』(1965)です。言わずと知れた名作です。冒頭のメロディーから明るく爽やかに始まり、ナチス政権下におけるドイツの様子を背景にしながらも、愛情や家族について考えさせられる映画です。「エーデルワイス」など有名な歌もあるので、ぜひ見てほしいです。また、終わり方が印象的なのです。

歴史好きならば『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』(2011)がおススメです。「家庭で皿を洗うだけの女にはなりたくない!」というサッチャーの自信をモチーフに、その栄光への道筋と、最後の挫折を描いた作品です。私がこれをDVDで見たのは2012年だったと思います。そして2013年にサッチャー本人も亡くなりました。激動の20世紀を率いた一人の人生に、思いを致しました。

そして、人生で最も衝撃を受けた映画は、『ブラック・スワン』(2010)です。これは私が大学時代に映画館で見ました。バレエ「白鳥の湖」で純潔な白鳥と妖艶な黒鳥を1人2役で演じることになったバレリーナが、プレッシャーやライバルの存在によって、精神を狂わせてしまうまでの物語です。芥川龍之介の『地獄変』にも通じるテーマが感じられて、見終わった後はずっとため息をつきながら映画館から帰ってきました。

この質問を頂いたのは随分と前なのですが、いろいろと考えた末に遅くなってしまいました。こうやって見てみると、洋画だけですね。それだけ邦画は私にとって「怖い」ものなのかもしれません。3日くらい休みが取れれば、映画は観てみたいとも思うのですが。

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