比較癖ーいいものしか目に入らないー

みなさん、こんにちは。NAKASHIです。

実はこの「みなさん、こんにちは。」という
書き出しは内田樹氏の著書で使われていたものをパクったものなのですが、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

既に交遊があるみなさんやTwitterのフォロワー各位はご存知かもしれませんが、私には「自己」よりも「他者」へ意識を強く向ける傾向があり、人間関係や恋愛、異性関係などに依存しやすい体質です
(それが仇となり精神的に疲弊し、ここ一年ほどは交遊関係の大部分をカットしながら過ごしています。この話は本題ではないのでまたそのうち)。

今の私

さて、そんな私も34歳です。
今の自身をみてみると…

・国内では高評価の学歴
(詳述しませんが『東大には負けます』とだけ)

・東証一部上場企業在籍
(会社はすごいが私はすごくない)

・年収は300万円台で障害者枠勤務
(『低所得者層』で今後多くの実入りは見込めない)

・発達障害当事者で二次障害アリの障害者手帳3級
(広範性発達障害で軽鬱状態もアリ。障害年金はナシ)

・貯金ほぼナシ
(『まぁゼロではないかな』という程度)

・独身独り暮らし
(そりゃ結婚とかできないよね!)

などなど、よくも悪くもこんなかんじです。
新卒で就職した会社からは退職し、一度築いたキャリアからドロップアウト。
現在は障害者雇用で、キャリアどころか近い将来設計、明日の生活も一苦労…
と、「特殊」とまではいかないまでも、「普通」ともいえない人生になってきました。

同年代のアイツら

こんな状態なので、他人と比べてもどうしようもありません。比べようがない人生だし。
でも、やはり同世代の人々がどうしても目に入るんですよ。言ってしまえば高学歴なため優秀な友人らも多いので。

某マスメディアで活躍しながら経営者のパートナーをサポートし、子育てにも尽力する後輩。

広告関連企業勤務を経て結婚し海外に移住してキラキラ生活満喫中の、昔いたサークルの先輩。

同じゼミの同級生同士で結婚し、名前を出せば誰もがビビる大手商社に勤めながら幸せな家庭を築いている同級生夫婦…。

上記はほんの一例です。

もちろん彼らには語られざる苦悩や研鑽があったのでしょうし、今も口に出さないだけで何かに悩み、苦しんでいるのかもしれません。
なんなら「キラキラしている」「幸せな」などという描写も私の感覚によるもので、本人らからすれば全く違うといわれるかもしれません。

(facebookってイヤになりますね!!!)

目に入れたくなくても目に入る

まぁそんなことはさておくとしても…

彼らと私を比べたとき、果たして同列にみてくれる人はどれほどいるでしょうか。

言ってはなんですが、私もこれまで簡単に渡れない橋を人並み程度には渡り、眠れない夜をいくつも重ねてこの人生にまでたどり着きました。

しかしたどり着いた先が「ギリギリ人並み程度」の生活。…いや、貯金ですらままならない状態なので、まだ人並み以下…という見方もあるかもしれません。

誰の目にも眩しい生活を送る彼らとほぼ同じ長さだけ生きていたはずなのに、この差はなんなんでしょうね(笑)
…などと感じてしまう瞬間が、どうしても出てきてしまいます。

逆に、もっと比べてみる

ここまで私の目に入る例を出してはおりましたが、きっと「目に入らない例」もあるのでは、と思っています。

例えば全国ネットのニュースになるような重大事件が起きたとき、私と年齢が近い人物が犯人であると報じられると無性に気がかりになります。
彼らはどんな人生を送ったんだろう。どんな経緯があって事件が起きてしまったんだろう。

具体的に話してしまえば、今夏小田急線での殺傷事件を起こしたとされる男性。
報道によれば彼も事件当時36歳と私と年齢が近いのですが(彼の方が2-3歳上)、動機のひとつには自らの境遇(将来を嘱望されていながら大学中退、非正規雇用での生活等)を憂う感情がある…との噂もあります。
彼の中に渦巻く周囲への意識を思うと…もしかしたら、劣等感や自己嫌悪はかなり強いものだったのではないでしょうか(もちろん犯した罪は決して許されませんが)

劣等感を感じない相手と比べるか?

ただ…

この犯人とされた彼が自分と比べた対象に、例えば私のような人間は入っていたのでしょうか。
コレは完全に私独自の予想に過ぎない話なのですが、答えは「NO」なのではないでしょうか。

今でこそ私は正社員として正規雇用に入っているものの、スタートは契約社員としての非正規雇用でした。正直、彼の気持ちもわかる部分はあります。
ましてや私は手帳つきの障害者。健常者である(として少なくとも今まで生きてきたであろうとは予想される)彼は…私に劣等感を抱いたのでしょうか。

…さて、そろそろ彼の例からは離れますが…。

これ、実は私にもあてはまる話かもしれません。

先程も少し話しましたが、普段私の目に入ってくるのは「うまく人並み以上の生活を送れている例」です。

同年代で、私と同じくらい…ともすれば私よりもさらに苦しい環境にいるかもしれない人々も多分たくさんいます。
そして、少し目線を変えればそういった人々のことも見えてくるのかもしれません。

何かと他人と比べてしまう癖は、大人になればなるほど敬遠されてしまうと思います。実際、やりすぎて苦しくなる例は私も含めて枚挙に暇がありません。

しかし…

たまにはこの癖を突き詰めて、他者へ思いを馳せることも悪くない気がしてきました。
本当の意味で自分を見つめるためにも。

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