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いまさら自己紹介させてください。#格闘ゲーム編

 散々、このnoteでは、"K-POP"について熱く語っていますが、一体私が誰なのか、少し自己紹介させてください。

 まず、これまで僕がやってきた"格闘ゲーム"の仕事について、幾つか書きましょう。

 幸いゲームの音楽を作るという仕事のお陰で、僕が作った音楽の殆どをYoutubeの中で聴くことができます。すでに30年以上前に作った物もありますが、代表的な物を列挙していきます。

Virtua Fighter

Virtua Fighter 2

Virtua Fighter 3

 今の40代以上の人なら知っている、アーケードゲーム。世界初のポリゴンを使った格闘ゲームの"Virtua Fighter"シリーズが僕の出世作です。
 1作目から3作目のサウンドまでを担当していました。1作目は音楽、効果音、サウンドのプログラムまでの全てを担当し、2作目以降はサウンドディレクターという立場で、音楽、効果音を作りながら、他の人との共作になっています。

 ちなみに当時のアーケードゲームは、内蔵されたサウンドチップから音楽も効果音も、キャラクタの声もプログラムによって制御されて鳴らされています。この3作、1993年から96年までのおよそ3年弱の期間に作られていますが、その間の映像の進化には驚きますね。
 しかし、音のハードウェア(サウンドチップ)は、殆ど進化していません。作り手のサンプリングの技術が向上しているのが、聴いて取れます。

TOBAL2

  1996年にセガを辞めて、友人の会社に転職、当時ライバルのソニープレイステーション向けに作ったのが、このゲーム"Tobal 2"です。
 キャラクターデザインを鳥山明さんがやっています。

 プレイステーションになると、それまでサウンドチップで鳴らしていた音楽が、CDから流す事が出来るようになりました。
 僕のプレイステーションの初作品が、この"Tobal 2"という事になります。96年9月に転職して、このゲームの発売が97年3月頃だったと思うので、不慣れな環境で怒涛の半年だったと記憶しています。余りにも色々あって濃い時間でした。

EHRGEIZ

 前作の"Tobal 2"は確か50万本ぐらい売れたと思うのですが、それでも会社の要求する売上には到達できず、チームが考えて作ったのが、"EHRGEIZ"というゲーム。

 "Tobal 2"で言われていた、正当派格闘ゲームの地味さを払拭すべく、飛び技を入れたり、よりストーリーを濃くしたり、ステージをリングでは無く、様々なロケーションにしたりと、かなり開発チームが頑張ったんだなと今更思います。

 僕の音楽のスタイルもこの頃、大幅に変わりました。このゲームの制作をはじめる少し前に、テクノ、ハウスから、ドラムンベースと言ったエレクトロな音楽の影響を受けている頃でした。
 特に、"Prodigy","SQUAREPUSHER"と言ったところがお気に入りでした。

 ちなみに、このゲームはアーケードゲームで、CDからサウンドチップに逆戻りしています。

 僕が、格闘ゲームの中で一番好きなのが、この"EHRGEIZ"です。一見ハチャメチャに見えるのですが、絶妙にバランスが取られているのが大好きです。それまでの格闘ゲームのあらゆる要素を進化させたゲームだったと思います。

 1999年しかし、時代は残酷でこの頃には、格闘ゲームのブームはだいぶ下火になっていました。

つづく。

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