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僕のワインストーリー第2話 修行時代【ほぼ週ノーザン】

第1話では叔父が倒れてしまってさあどうしよう。。
というところまででした。
第1話はこちらをどうぞ

ブドウ畑の開墾

いざワイン畑を開墾整備し、ブドウ苗を植えるというところで、指導してもらえるはずの叔父が入院してしまいました。自分の全財産貯金の数百万円を投資してしまってるので引くわけにもいきません。
途方に暮れてるわけにもいかず、叔父からブドウ生産組合の方に指導をお願いしたのですが、断られてしまいました。いよいよここで自分のスイッチが入り、自分で全部やると決めました。

病院の叔父のところに行ってやり方を再チェック。納品された資材、ブドウ苗木の確認。ブドウ生産組合の方の畑で列の間隔、苗木の間隔、垣根資材の設置方法の観察と計測。計画を自分で作り直しました。

実はブドウ畑の運営をし、スノーボード指導員もやりながら生計を立てていく予定でした。数週間後、B級インストラクター試験を控えていたのですが、スケジュールが間に合いそうなかったので断念。この年はスノーボードテクニカル選手権地区予選に出場するなど、冬の間練習を重ねていたのでとても悔しかったのを覚えています。

話がそれました。笑
重機を借りてきて畑の硬盤破砕、垣根資材の設置、垣根ワイヤーを張る作業、ほぼほぼ1人で作業し、ブドウ苗木を植える作業は、地元のシルバー派遣からお手伝いをお願いし、5月末ギリギリ作業を終えることができました。

ほっとしている暇もなく、今回の一件でものすごい不安感に襲われ、本当にやっていけるのか?とても不安でしたが自分の全財産、数百万投資しているせいか、一気に腹が座りました。
このままではダメだ、叔父も頼りにできない。畑の技術も醸造技術も学ばなければならないと強く感じました。なんとか知り合いを頼って近所のスイス村ワイナリーで働かせてもらえることになりました。

スイス村ワイナリーで修行

ブドウ畑の世話をしつつ、スイス村ワイナリーでパートとして働くことになりました。働くことにはなったのですが、、、すぐに知り合いの方が辞めてしまって孤立状態になってしまいました。醸造関連の仕事をすると思っていたのですが、、どうにもうまくいきませんよね。

ちょうど同時期にルミリュウワイナリーの塩瀬くんも入社してきて正社員採用。こっちはパートのおじさん笑。醸造長も若手に期待していたので、ほぼほぼ自分が勉強したかった作業は塩瀬くんが担当することに。自分はというとパートですからほぼ雑用です。雑用といっても設備を洗ったり片付けたり、タンクを洗ったり、掃除したり。倉庫整理したり出荷場で梱包作業をしたり。はい雑用です。

立場ないなと思いながらも気持ちを切り替えて、ひたすらワイン醸造関連の洋書、ブドウ栽培関連の書籍を読み漁りました。醸造長は何も教えてくれないので、彼らの作業をひたすら盗み見て、わからないことがあれば書籍で調べて、それでもわからないことがあれば、塩瀬くんを呼び出しわからないことを聞いてみる。職人は見て覚えると言いますが、まさにそれです。悪い言い方をすればスパイ活動です。笑

自分がワイナリーを立ち上げた後で久しぶりに醸造長に会う機会があったのですが、「あの頃は何も教えてあげられなくて申し訳なかった。」と謝罪していました。

つづく

三國シェフの本を読んで、彼も最初はひたすら鍋洗いだったんだと知りました。少し救われました。


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