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今日の1枚はこれ! シック/『エレガンスシック』(1978)

シック(Chic)は、1977年にデビューしたアメリカのバンド。中心メンバーはギターのナイル・ロジャースとベースのバーナード・エドワーズ。それに女性ボーカルとドラムいうメンバー構成。1970年代後半のディスコ・ブームを牽引したアーティスト。

シックの中心メンバーであるナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズは、もともとはジャズ畑のミュージシャンだったが、シックを結成し1977年デビューする。女性ボーカルは、デビュー当時はノーマ・ジーン・ライトが担当。この『エレガンス・シック』からルーシー・マーティンとアルファ・アンダーソンの2人が、メイン・ボーカルとなった。さらにドラムはトニー・トンプソン。トニー・トンプソンは1985年から活躍したThe Power Stationのドラムを務めた人物。

第1弾シングル「おしゃれフリーク」がBillboard Hot 100で1位を獲得。最終的には合計6週にわたって全米1位を獲得し、当時のアトランティックレコード史上最大のヒット曲となった。その後発売されるアルバムの売り上げを狙って、このシングルの流通を停止したほどである。
このシングル「おしゃれフリーク」は、ロジャースとエドワーズが手違いでスタジオに入れず、自宅でジャムを行った際にできたもので、そこでは当初「fuck off」というフレーズで歌っていたが、その後「freak off」に変更。結局、あの有名な「freak out」というフレーズになった。

アルバム『エレガンス・シック』について批評家は、「シックはその後も"Good Times"で更なる大成功を収めるが、エドワーズとロジャースは『エレガンス・シック』ほど完璧に計算されたアルバムを作り出すことはなかった」と評している。

ディスコ・ブームの終焉と同時にバンドとしての活動は停滞していったが、ナイル・ロジャースとバーナード・エドワーズはコンビを組んで、ダイアナ・ロス、マドンナの「ライク・ア・ヴァージン」、デビット・ボウイの「レッツ・ダンス」、ミック・ジャガーやブロンディをプロデュースしてヒット曲を出した。

とにかくナイル・ロジャースの職人的なカッティングギターと、ナイル・ロジャースの弾むベースが心地いい。その軽快さに女性ボーカルがのり、まったくディスコ・ミュージックを通ってこなかったボクですら、勝手に体が動いてしまう。ディスコ・ミュージックと言えばエレクトロニック・サウンドが特徴のユーロ・ディスコが有名だけど、シックのこのアルバムのサウンドはその軽快さの中に、メンバーそれぞれの高度なテクニックに裏づけられた層の厚いサウンドでできている。「イエーイ!!フィーバー!フィーバー!」とは違うのである。

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