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最近やばいエロ漫画を読んだ。「出会って4光年で合体」のことだよ。

エロ漫画の話なんてすることになると思いませんでしたがちょっとスルーするには勿体無い作品でしたのでなんか書いてみます。

まず内容ですが簡単に行ってしまえばボーイ・ミーツ・ガール物(エロ漫画なんだから当たり前では?)ですが愛と友情と大量のSFが組み込まれています。

そもそもこの作品が気になったのはDLサイトのランキングの漫画部門で一位を取っていたからです。
他の作品が煽情的な女性が表紙のものが多い中、この作品は麦わら帽子の少女に海、青空、そして何故かビニール傘という不思議なものでした。


確かに何か惹かれるものがあります。サンプルを読む限り伝承とロリ物でしょうか。のじゃロリババア系とでもいうのでしょうか、うまく言葉にできませんがサンプルからはそのような感じに読み取れたのです。分かりませんが何となくわかりますね?

単なるロリ物は好きではありませんがのじゃロリっぽいのはイケるので読んでみることにしました。

00年代のエロゲの匂いを濃縮してSF仕立てに料理してフルコースにした味がしました。

以降ネタバレが含まれますので注意。


前提の知識として最近のエロゲやエロ漫画は所謂「抜きゲー」化が著しいのですがこの作品は余分な知識、遠回りなストーリーがすさまじい作品です。
その知識やストーリーが複雑怪奇に組み合わさり全く想像もつかない着地点へと収束していきます。巨大企業に牛耳られる世界、台風、原始の海のアナルビーズ…それらが紡ぐ物語…は?

そして超常的な存在に翻弄される主人公、彼がやっぱり魅力的なんですよ。ブサイクだけど心優しくて無邪気な男…。
そんな主人公がたぬきと呟いて勃起してインターネットに怪文書をばらまくところが泣けるんですよ。いやマジで。

その後からのSFと現実の入り乱れ繋がるところが気持ち良すぎます。

私たちという存在がどれほどの奇跡の上に成り立っており存在しているかというのが主人公を通して感じることが出来ます。ある意味仏教の説法と似ているのかもしれません。作中にもお坊さんが重要なファクターとして出てきますしもしかしたら結構意図しているのかもしれませんね。

そして友情ですね。大切なのは頼りになる友達。



そしてね、エロシーンはちゃんとエロい。結構ロリですけど…。

でもね。全然ストーリーが良すぎて抜けないっすね…二人の幸せを純粋に願ってしまう…これが年を取ったということかもしれませんね…



所謂一種のセカイ系なのでしょうか。そこら辺の授業の間寝てたのでうまく定義が分かりませんがその世代の匂いがしますよね。
けれどもこれを漫画で出してくれて私は嬉しかったです。ゲームだったなら私は手に取らなかったと思います。
この緻密な背景、ページを縦横無尽に覆う吹き出し、真夏特有のふわっとした白昼夢感、それらが過不足なく伝わるからこそのこの作品の魅力だと思う。



皆さんもエロ漫画に偏見がないのならこの不思議な作品に触れてみてください。一緒に難解な地の文と魅力的なキャラクター達の生き方を楽しみましょう。


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