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500mlの水を20億本売る方法

こんにちは、蔭山です。

いきなりですが、

あなたは500mlのミネラルウォーターを20億本売ることができますか?

この質問は2009年5月に発売した「い・ろ・は・す」で同じみの日本コカ・コーラが問われたものです。

●競争が激しい飲料業界で異例の大ヒット

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飲料業界は毎年約1000もの新製品が発売され、そのうち残るのはたったの3つと言われています。
その中でも特に熾烈な飲料水カテゴリーでの勝負。

飲料水は価格での差別化は難しく、ヒットさせるのは困難な商品の一つです。

では、「い・ろ・は・す」が結果としてわずか3年半で販売数20億本の大ヒットとなった要因はなんでしょうか。

●圧倒的なブランドイメージ

まず答えから言うと、大ヒットの要因は“ブランドイメージ”です。

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発売当時、「エコ」や「地球環境保護」に世の中の意識が高まり、エコバックを持ち歩いたり、環境に優しい商品を選ぶ人が増えました。

そこに着目した日本コカ・コーラは、柔らかくて簡単に潰せるペットボトルを用いて、徹底的に「エコブランド」としてのイメージを根付かせていきました。

商品名「い・ろ・は・す」は、エコの代名詞となるロハス(LOHAS)から文字取ったものでもあります。

LOHAS(=lifestyles of health and sustainability)
地球環境保護と健康に重点を置いたライフスタイルをおくる消費者のこと

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い・ろ・は・すが大ヒットした原因は、「“商品を飲むことによって地球環境が良くなる”という概念を消費者の頭の中に作り出したこと」であると私は分析しています。

●飲食店でもできるブランドイメージの確立方法

では、ここで飲食店でもできるブランドイメージの確立方法をご紹介します。

私は、“ブランドイメージ = お客様の頭の中での位置付け” だと考えています。

次の①と②のお店のブランドイメージを見てみましょう。

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①初めてのデートで必ず成功したいと考えている男性が、相手の女性を連れていきたい“勝負”のお店。

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② リーズナブルな価格設定で、そこそこの料理やお酒を楽しむことができ、「特に行くところも決めていないし、とりあえずあの店に行こっか」という“ピンチヒッター”的な存在のお店。

①と②のお店ではお客さんの頭の中での位置付けが異なっていることは明確です。

この位置づけは、お店の内装メニューなどを工夫することによってお店側で多少操作が可能です。

また、お店のこだわり他店との違いをアピールするのにSNSは有力なツールです。

お店を利用する人がどういう目的で来店するのかをお店が誘導してあげるのです。

他のお店にはない強烈なブランドイメージを作ることができれば、そのお店は根強いファンを獲得することができるでしょう。

ただし、ポイントはあくまでお客さんにとって有益となるブランドイメージを作ることです。

●まとめ

今回は「い・ろ・は・す」の例をもとにブランドイメージについてお話させて頂きました。

あなたの保有しているお店、商品、サービスは、利用者にとってどのような位置付けでしょうか?

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