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さよならルルレモン

大学生時代にヨガのインストラクターをやっていて、愛用していたヨガウェアがlululemonだった。自分が大学生の頃には店舗が日本にはなくて、海外でヨガウェアの買い付けをしてくるオーナーの帰りが凄く待ち遠しかったのを覚えている。ここ数年前にその大好きだったルルの直営店がいくつか日本にできたのが凄く嬉しかったのを覚えている。

そんななか、ルルのアートディレクターが中国を侮辱するTシャツのデザインとPRを行ったことが炎上している。

宣伝したTシャツは前面の左胸にコウモリの羽根が生えた箸、背面にテイクアウト用ボックスからコウモリの羽根が生えたようなイラストをあしらったデザインで、コウモリとチャーハンの英訳を組み合わせた造語「Bat Fried Rice」というタイトルがつけられていた。―リンク先から引用.

まじでこんなことがあってたまるか…と思った。コロナ関連で各国でのレイシズムが浮き彫りになっている現状で、まさか自分が好きだったもの・愛用していたブランドがこんなことをしてくれるなんて…という気持ちしかない。しかも今回はやり方がやり方だけに、怒りを隠さずにはいられない。

中国では2年前にもドルガバ事件が起こったことをかなり近い記憶として覚えているけど、大陸の桁違いの消費を狙って進出してくる海外ブランドのこうした無礼さや傲慢さ、選民意識などには本当に頭痛がしてしょうがない。

私がヨガのインストラクターのバイトをしていたのは、日々色んなことに動揺したり不安でいる自分を脱したくて、身体を動かすハード面とメディテーションなどを深く掘り下げていくソフトな面を兼ね備えたスポーツを魅力だと思ったからだった。(※本来ヨガはスポーツやフィットネスではなく、インドの宗教などと結びついた修行を意味する)

多種多様なポーズをとるごとに、身体にちょうどいい具合にフィットするウェアを探求し始め、人気インストラクターの先輩お姉さんたちが好んで着用しているのが今回悲しみと怒りで話題のlululemonだった。

ルルは身体にフィットするのと併せて生地がなんともいえないさらさらとフワフワを兼ね備えていて、汗をかいてもその優れた吸水性で不快感をこちらに与えないのがとてもいい着心地で。レディースらしさを強調しすぎないニュートラルなデザインが本当に大好きだった。そしてなんといっても高かった。インストラクターデビューしたてはフォーエバー21なんかのウェアを着ていて、丁度1年くらいが過ぎたころになけなしのバイト代をはたいて憧れのルルレモンを着てレッスンをしてたんだ。その時自分がとても誇らしかった。

ショッパーは今でも大事に取ってあるし、めちゃくちゃかっこいいデザインなので、エコバッグやちょっとした荷物をもつのにスタイリッシュだった。私の大好きだったルルレモン。

デザイナーはそのプロダクトをどんな意図で作るのか、初めから想定しているはずだし、これを世に送り出した時にそのデザインがどんなメッセージ性をもつかなんて想像に容易なはず。こうやって誰かを揶揄したり傷つけるような方向でしか世に自分の表現力をアピールができないブランドは、即刻つぶれてしまったらいいと思う。それくらい悲しい。

丁度何年も愛用していてそろそろ寿命かなと思うルルのパーカーがある。これをこんな悲しい気持ちで処分する私の気持ちを、たぶんあのクソバカなアートディレクターは分かっていない。たくさん溜めておいた自慢のショッパーも、次の火曜日のゴミの日にまとめて捨てようと思っている。

なんでこんなに悲しいんだろう。

だいたいそういうレイシズムを拗らせているやつらが企業したり、消費者を相手に仕事するのであれば、HPのトップなんかに固定ツイみたいな風にして”自分は、この会社はレイシストです”と書いておけバカタレが。

私の青春とかいい思い出に泥を塗りやがって。


絶対に許さない。という気持ちになったのでした。#いま私にできることは、どんなに自分が愛していたものでも、するべき批判をしていくこと。この期に及んで誰かを傷つけようとするのは絶対許さない。


悲しくも終わり。


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