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「下の名前」で呼ばれる心地よさの理由

わたしが10年以上通っているピラティススタジオでは、インストラクターさんもわたしたちクライアントもみんな、下の名前で呼びあいます。
たとえば「あやさん」「あいこさん」「ゆうきさん」「まりこさん」…というように。

最初は少し照れくさかったものの、すっかり慣れたある日。
ふっと、下の名前で呼んでもらうのっていいな、と思いました。

わたしにはもう祖父母や両親はおらず、兄弟もいないため、親族から自分の下の名前を呼ばれることはありません。

思えば、結婚していたときも元夫からは下の名前の省略版で呼ばれていました。(たとえば「はなこ」だったら「はな」というように)
そして、離婚後も結婚していたときの苗字を使い、職場では旧姓を使っているので、

職場では「〇〇(結婚前の旧姓)さん」
職場以外のママ友などからは「△△さん(結婚後の姓)」
と呼ばれています。
娘からは「ママ」、友だちからはあだ名で呼ばれているので、これまた下の名前で呼ばれることはなし。

下の名前って、大人になると呼んでもらえる機会って実は少ないんだなあ…と思います。


週に数回、「☆☆(下の名前)さん」と呼んでもらえる時間があることで、親でもない会社の〇〇さんでも子育て中の△△さんでもない、何の役割もない素の自分になれるような気がします。

自分のいろいろな「役割」がポロポロとはがれて身軽になるような、そんな感覚に。ちょっと、心も軽くなります。
「会社員として」「親として」抱えているものを、その時間だけはいったん置いておけるからかもしれません。

そして、その「何ものでもないわたし」を大事にしてもらっているような心地よさを感じています。

ときどき「下の名前」で呼ばれる時間をもつこと。
心のリセット方法のひとつとしてオススメです。