判定日当日。
院長部屋に呼ばれると陽性で、違う部屋に呼ばれたら陰性だろうと予想していると、わたしは院長部屋から呼ばれた。

「え。もしや陽性？」と思いながら部屋に入り荷物を置いている時に「おめでとうございます。妊娠してますよ。」と言われた。

嬉しいよりも「わたし妊娠出来たんだ」という、安心した気持ちの方が大きかったと思う。
椅子に座り、血液検査の結果を見せてもらうと100以上で妊娠とみなすhCG数値は800ぐらいだった。尿検査の結果も問題ないとのこと。でも100以上で妊娠なのに800って多くない？平均値っていくつなんだろ？

院長先生にはいつも嫌な思いをさせられて来たのでお礼を言うのは癪だなぁ、実際移植してくれたのも他の先生だしその先生にお礼を言いたいなぁと思っていたので「わ〜、すごい〜。」と謎の返事をしてしまった。本当わたしは可愛くないやつだ。

数日前のピンクのオリモノが気になったので聞いてみると「動き過ぎです。まだ赤ちゃんがくっついたばっかりで落ちちゃうからベッドの上から動かないでください。しばらく仕事休んでください。家事もしないでください。旦那さんにやってもらうか、お母さんに来てもらってください。あなた血液型がRHマイナスだから、流産すると次は妊娠は出来なくなりますからね。」との事。そうなの？二度と出来ないの？？

でもしばらく仕事休むのとかむりむり。確かに大事な時期かもしれないけど、一般的には安定期に入ってから会社とかに言うものなんだろうし今の段階で休みますは言えない。
家事は旦那がよくやってくれるから、そこは申し訳ないけどお願いしよう。わたしは母とソリが合わない。行事以外で会うなんて考えられない。
とりあえず先生には「休めないけどデスクワークなので、じっとしてます。」と伝えた。
実際は数日後にオフィスのレイアウト変更があり、重たいファイルやダンボールを運ぶ羽目になったのだけど、そこでも「出来ない」とは言えなかった。他の理由にして逃れるというのも性格的に難しい。こんなんでママになれるのだろうか。