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その辺にいる普通の大学生がコペンハーゲンのファッションウィークに招待された話 part1


私が大学に入学した頃、まだコロナの影響を引きずってて、海外に行くなんて考えられない、正直つまらない日常を過ごしていた。

高い学費を払っているが、果たしてこの1コマは私の人生にどんなトキメキを与えてくれるのだろうか。

ずっとそんなことを考えているとバカバカしくなって、ある日退学届を貰いに行った。
でも結局、手に持っていたのは休学届だった。

ファッションを勉強することに大反対だった父を説得させて入学した、あの日の私への保険だったと思う。


幼少期からファッションが好きだった。
クローゼットから、結婚式用の華やかなワンピースや母のスカーフを引っ張り出しては、ファッションショーをよくしていた。(観客は決まって祖母1人なのだが)


そんな私の憧れのひとつが
         "本物のファッションショーを観る"

服飾系の大学や専門学校のオーキャンで開催されているものじゃなくて、ファッションウィークで各ブランドが発表する、招待状を貰った人しか入れない特別なもの。

もちろん大学や専門学校のファッションショーはパッションに溢れているし、自由かつ大胆な技法が非常に参考になる。

でも、求めているのはそれじゃない。

ファッションが大好きな人達だけが集まる、トキメキとワクワクが詰まった特別な空気感と海外の自由な考えから発展していったデザインをこの目で見て、肌で感じること。日本とは違うデザインの価値観に触れること。

振り返ってみると、大学入学後『本物のファッションショーを観る』という目標は、卒業するまでにやりたいことリストの上位を常に占めていたと思う。

1年生、2年生と学ぶことに一生懸命で慌ただしく過ごしたが、3年生へ進級を目前に控えた今、行くなら今、なんとなくそんな気がした。



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Instagram: nana_.0705_

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