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野草食日記 303 野草の苗を届けた日

1. ゆいの畑と大寺さんのこと

7月中旬、ゆいの畑のハーブ会の皆さんにムコナの苗を届けに行きました。

ゆいの畑というのは、藤沢市にあるシェア畑です。
友人のTerukoさんがその畑を借りていて、その手伝いをしに初めて訪れたのが昨年、2021年の冬。
農作業をしている時、たまたまやってきた畑の管理人・大寺さんに、ここで野草の会をやりませんか?!とその日のうちにオファーがあり、約2ヶ月後の4月初旬に開催する運びとなりました。
その時の様子がこちらの記事です。

今年(2020年)に入り、確か1月末〜2月初旬頃だったと思います。
春になったらゆいの畑でなな艸の会をやらせてほしいと大寺さんに連絡すると、ちょっと体調が悪くて活動を休止してますと言いながらも、最寄駅まで車で迎えにきてくれました。

その姿を見て、びっくりしました。
とても小さく、細くなっていたんです。
病名をはっきりとは仰らなかったけれど、深刻であるということはすぐわかりました。

健康に関する会を主宰されている大寺さんでしたので、本人も回復に希望を持っていたし、私も大丈夫かもしれないと思いつつも、お姿や雰囲気から、どうしても心配は拭えずでした。
「なな艸の会を無事に終えられました。ありがとうございました。」
そのような報告ができるようにと願いながら、日々を過ごしていました。
しかし、その願いも虚しく、開催3日前に大寺さんは天に召されました。

この時のなな艸の会は、大寺さんが繋いでくださった皆さんに支えられて開催することができました。美保子さん、本当にありがとうございました!

2.上杉鷹山の薬草園

大寺さんがまだお元気な頃、メールでのやり取りである写真を送ってくださったことがありました。
旅先で見たという上杉鷹山の薬草園です。
こんな薬草園をゆいの畑に作りたいと大寺さんは話して下さいました。

綺麗に区画された薬草園

上杉鷹山は野草好きには「かてもの」を編纂したお殿様として有名ですね。
江戸時代、飢饉の際に食べることのできる野草を家臣に調べさせ、書物にまとめたものです。

大寺さんがお亡くなりになったあと、花をお届けしようかとも考えました。
でも私の場合は、それより野草の苗をお持ちした方が喜んでいただけるような気がします。
そこで、ゆいの畑で活動しているハーブ会のTさんとやり取りの後、ようやく7月にうちのムコナの苗を届ける運びとなったのでした。

3. ゆいの畑のハーブ会

7月中旬。
早い梅雨明けの今年、すでに暑さが半端ではありませんでした。
11時に到着すると、植物の手入れのため長袖長ズボン、蚊除けのネットを帽子から顔に垂らしたハーブ会の皆さんが、わらわらと私の方へ集まってきました。
そして、採れたてのハーブで淹れたお茶を振舞って下さいます。

色んなハーブがミックスされたハーブティー
これまであまりハーブティーを美味しいと思ったことはなかったけど
ここで飲んだのは心から美味しいと思えた
ハーブ会の皆さん
どの方も気さくで明るく楽しい人ばかり
ハーブティーにはヤロウの花も加えた
持参したムコナの苗

苗を手渡したあとは、持ち寄りのランチ会がスタート。
私はうちの畑で採れたベニバナボロギク、ホナガイヌビユ、イノコヅチのミックスナムルを持っていきました。

その場で摘んだ畑の野菜とハーブを使った一皿や
各人お手製の料理が並ぶ
レシピやこだわりのお塩、オリーブオイルの
情報交換も楽しい
梅酒❤️

とても心和むひとときをご一緒させていただき、本当に嬉しかったです。
大寺さんが何故野草園を作りたかったのか、その想いも皆さんとの会話の中に見出すことができました。
そのことはまた、改めて書く機会があればと思います。

野草の勉強や観察会のために使いたいと思います。